党役員会見に関する基本的な方針について

前原誠司代表記者会見

2017年10月22日(日)24時17分~24時56分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=xDxxyWCRv1M


■冒頭発言

(なし)

■質疑

■冒頭発言

(なし)


■質疑

○衆議院総選挙 開票速報の結果を受けて

【NHK・及川記者】
 先ほど一部の番組でもご発言があったが、あらためて確認させていただきたい。政治は結果が全てだと常々おっしゃっていたが、今回の結果はどのように受け止め、そしてその責任のとり方として、あくまでも代表を続けながら責任をとるという考えかどうかというところをお聞きしたい。

【代表】
 今回の結果は非常に厳しい結果だと思いますし、真摯に受け止めたいと思っております。
 その上で、今辞任をして投げ出すことが私の責任だと思っておりません。やはりある一定のタイムスパンの中で、参議院、自治体議員、地方組織、この方向性をしっかり決めていくことが大事だと思いますが、ただ、やはり選挙前と今は、結果がある一定出ましたので、「希望の党」中心に大きな固まりで合流ということは、これは一旦見直さなくてはいけないだろうと考えております。
 したがいまして、参議院の皆さん方や、あるいは無所属で当選された方々、あるいは支援団体含めて、あるいは地方組織含めて、いろいろなお考えを伺いながら、再来年の4月には統一地方選挙がございますし、また再来年の7月には参議院選挙もありますので、どういう形が一番いいのかということについては、その方向性を決める責任を持たせていただきたいと考えております。

【日本テレビ・黒島記者】
 今の質問に関連して伺うが、「希望の党」を中心に大きな固まりということは考え直さなくてはいけないということは、参議院あるいは地方組織丸ごと「希望の党」へ合流することは断念されたということでよろしいか。

【代表】
 私が従来申し上げてきた、大きな固まりに「希望の党」を中心にしていくということは、やはり結果が出ましたので見直さなくてはいけないのではないかと思っております。
 その上で、再来年4月の統一地方選挙、再来年7月の参議院選挙に向けて、やはり一強多弱をどう打ち破るかということと、私自身は二大政党制、政権交代可能な二大政党制にまた新たなチャレンジをしていかなくてはいけないと考えておりますので、どういう形が一番いいのかということは、いろいろな方々のお話を伺いながら方向性を定めていきたいと考えております。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 心中お察ししますが、両院議員総会で、安倍一強を突き崩すとおっしゃって、抱きつき合流に走ったと。その直後に、排除と踏み絵という結果になったと。これというのはやはり「All for All」とおっしゃった代表選の経緯を私は見ているが、仲間の議員をあざむいたことにならないか。それで、はたして前原先生に本当の求心力が生まれてくるのか。これが一点。
 もう一点は、結果として安倍一強をさらに強大化させてしまった。本来の政権選択選挙を台なしにしてしまった。その戦犯は誰なのか。私は、申しわけないが、やはり前原先生の名前を挙げざるを得ない。その自責の念というのをまずはっきり語った上でこれからやっていくならわかるが、その総括をまずしていただきたい。

【代表】
 まずは、全ての方々を合流させるということの中で取り組みをして、それができなかったことについては私の責任であると思っておりますし、今回、立憲民主党に行かれて当選された方もおられれば、無所属で出ざるを得なかった方もおられる。その方々の多くは敗戦をされた。そしてまた立候補断念に追い込まれた方もおられる。これは全て私の責任だと思っております。重く受け止めなくてはいけないと思っております。
 そして、1対1の構図に持ち込みたいということの中で起こした行動ではありましたが、結果として野党が分裂する形になって、そして政権選択の選挙になり得なかったということの大きな責任の一端は私にある。それはそう考えております。
 その上で、この参議院選挙、再来年の7月にありますけれども、これをどうやって乗り切っていくのか。そして、それをもう一度次の衆議院選挙での政権選択につなげるための足がかりをつくっていかなくてはいけないと思っておりますので、繰り返しになりますが、投げ出すことはたやすい。しかしながら、反省、また私自身の責任を痛感しながらも、一定の方向性を今つくることが民進党代表としての役割であるということの中で、取り組みをさせていただきたいと考えております。

【産経新聞・奥原記者】
 今回の「希望の党」の失速の原因について、前原代表はどういうふうに分析されているのかということを伺いたい。立憲民主党が結党された3日時点の記者会見では、前原さんは、全てが想定内だというふうにおっしゃったが、どこで想定が崩れたというふうにお考えか。

【代表】
 先ほどのご質問のお答えにも関わってくるわけでありますが、全ての方々を「希望の党」で公認する努力はしながらも、できなかったこと。そして、その方々が新たな勢力・政党をつくられるという可能性についてはもちろん我々は認識していたということではあります。
 ただ、やはり私は小池さんと「希望の党」合流ということを話し合う中で、外交・安全保障政策については現実路線、そして内政については(自民党政権との)大きな違いを示すと。この方向性についてはこれからもやっていきたいと思っておりますが、失速の一つの原因は、まず、事実でない、誰が外れるかという議論がひとり歩きしたということ。つまりは、この人たちは外すとかいうリストが流れてしまった。あれは我々、議論の中では全く事実ではありませんでしたが、疑心暗鬼を極めて大きくしたというところはあったと思います。
 それと同時に、政策協定書についても、踏み絵とかいうことが言われましたが、あれは向こうから出された原案であって、例えば安保法制については修正しましたし、また「All for All」の考え方についても新たな項目を設けたり、さまざまな修正を加えましたが、原案があたかも小池さんが示した踏み絵のように見られてしまって、そのイメージが定着したといったところが大きな要因だった。あれから潮目が変わったのではないかという認識を私は持っています。

【フリーランス・横田記者】
 排除されることはないと両院議員総会で説明したにもかかわらず、小池代表が排除発言をしたと。これは前原さんがだまされたのか、2人で口裏合わせて共謀したのか、どちらかだったと思うが、想定内とおっしゃったり、話が違うと言って白紙撤回しないということからすれば、共謀した可能性が高いと思うが、このどちらかということが一点。
 結果的に1対1の対立に持ち込むと言いながら、解体・合流しながら、結果は全く反対方向に行って、合流によって共産党が候補者を立てて、立憲民主のほうは候補者調整して勝率が高いのに、全く逆方向になったと。この結果責任を、民間企業の社長だったら当然辞任して責任をとるのが当たり前にもかかわらず、仲間の議員が死屍累々と落選する中で代表の座に居座る理由をお聞きしたいのが2点目。
 3点目は、結果的に「安倍政権倒す倒す詐欺」にだまされたと。民進党の人材と150億円の政党助成金を小池知事・代表にだまし取られるような事態が今回の合流だったと思うが、それに対するご反論を。3点伺いたい。

【代表】
 まず、3点目から。そういうことはありません。お金については、これからどうしていくかということは議論していきますので。むしろ、お金については小池さん側は一切、今回の選挙も協力は要らないということをおっしゃっていましたし、今後のことについても、政党助成金についての話を今していることは全くありませんので、3点目におっしゃったことについては全く当たらないと思います。
 1点目も、どちらでもありません。つまりは口裏合わせもしていないし、私がだまされたわけでもない。私の努力不足。私が、全員連れていきたいと思いながら、確かに(小選挙区の定数が)289しかない中で向こうのリストとこちらの公認候補者だと完全にオーバーフローしましたが、やはりそれを努力するということを私が申し上げる中で、それができなかったということで、私の力不足だったのだろうと思います。
 2点目は、責任ですね。これは繰り返しのお答えになろうかと思いますが、投げ出すことは簡単だと。しかし、私はずっと居座ろうなんて思っていません。ただ、今の状況の中で、結果が明らかになって、やはり参議院どうするか。それは「希望の党」にシンパシーを感じておられる方もおられれば、立憲民主、あるいはそうでない方々もおられる。そしてまた地方組織においても、確かに全て「希望の党」で出られたところもあるけれども、自治体議員さんはどちらかというと立憲民主にシンパシーを持っておられる方々もおられる。こういうさまざまな状況の中で、「じゃあ私は辞めました。放り投げます。『希望の党』に行きます」ということではなくて、私の責任の中で、もちろんいろいろな方々のお話を伺って、じゃあ地方組織どうするか、参議院どうするか、一定のタイムスパンの中で、そして方向性をいろいろな方とお話をする中で決めた上で、私自身は当然ながらその段階では責任をとる。辞任をするということは当然のことだと思っておりますが、今すぐ辞めるのではなくて、新たな方向性を決めた上で、私自身の出処進退は自分で判断したいと思っております。

【フリーランス・横田記者】
 結果的にうそをついたことになるのではないか。うそをついた理由は何なのか。

【代表】
 これも繰り返しになりますが、私の力不足だったと思います。

【「週刊文春」・小山記者】
 今振り返ってみて、2006年のいわゆる「偽メール事件」、それからせんだっての山尾志桜里さんの幹事長人事、それから今度の「希望の党」との合流、要所要所で打つ手を間違っている、そのようには思われないか。この1点を伺いたい。

【代表】
 ご批判については全て真摯に受けとめたいと思います。

【朝日新聞・斉藤記者】
 意見を伺っていくということだが、どのような場を設けていく考えかということと、テレビの中で「希望」の会派に入られるということは、首班は、たぶん前原さん自身は「希望」の方針に従うと思うが、参院の首班指名も、党首であるわけなので、どういうふうに決めていくのか。

【代表】
 要所要所の方々にまずお話を伺うことが先決だろうと思いますし、またその中から私自身、どういった方向性を皆さん方が考えておられるかということについて集約をさせていただき、そして最終的にある程度の方向性を決めるのはお集まりいただくことになろうかと思いますが、今回、結果が出た中で、それについては、今申し上げたように要路要路の方々にお話を伺う中で方向性を定めて、最終的には皆さんにお集まりをいただくところが必要かと思います。
 首班指名について、無所属の方々も全て固まられるのかわかりませんし、また参議院の方々のご意見も私もいろいろ伺っておりますので、そこは私自身が決めるというよりはいろいろな方々のお話を伺う中で集約していくことになるのではないかと思います。

【「日経ビジネス」・宇賀神記者】
 質問があったが、あらためてだが、民進党は実質解党というような形で、前代未聞というか、自分の党の代表として選挙に出ないという選択をした。そこまでしてこの結果ということで、潮目は変わったと先ほどあったが、そもそもこのやり方がやはり無理だったのではないかというのは、どう考えていらっしゃるかというのが一点。
 あと、今後民進党自体をどういうふうにしていきたいとお考えか。この2点を伺いたい。

【代表】
 きょう、私、民進党の代表になって52日目なのです、まだ。解散になった時に、どういう選択肢があるかということを悩みに悩みました。人生の中でこれほど悩んだことはないぐらい悩みました。
 私は、二つあるだろうなと思っていまして、野党共闘ですね。極めてオーソドックスかもしれません、野党共闘というのは。オーソドックスだと思います。ただ、皆さん方もご承知のとおり、離党者が相次いだ最大の理由というのは、共産党との共闘に対して反対の方々が多かった。私自身、個人の意見というよりは、そのまま突っ込んでいったらうちの党は空中分解していたと思います。相当な離党者が出た。これは、私もかなりの人数から聞きました。
 したがいまして、北海道、東北、北信越、こういったところはたぶん野党共闘で勝てたかもしれない。だけれども、もともと東京も全滅、大阪も全滅、そして西日本・九州でも弱い。こういった状況の中でどういう選択肢があるか。そして相次ぐ離党者、離党すると言っていた方々、プラス、こんな方々まで、これではもたないということで地域政党を立ち上げるとまで言われるような状況の中で、民進党があった。
 そういった選択肢の中で私がとったのは小池さんとの合流ということでありました。それは、この世界に「たられば」はありませんから。私自身は、突っ込んだ時にも、おそらく間違いなくしかばね累々だったと民進党の代表として思います。
 そして、今回はやはり何らかの新たな局面展開の希望にかけた。「希望」というのは党名ではありません。希望にかけたのは間違いないことであります。その中で、全ては結果責任で、厳しいご指摘は全て私は受け入れたいと思いますが、一時期は自民党がかなり議席を減らすのではないかとか、そういった期待も高まったのは事実でありますし、その中で幾つかの潮目が変わるようなことがあった。そして、繰り返しになりますが、この結果については私も大きな責任があるということで受け止めなくてはいけない。こう考えています。

【「日経ビジネス」・宇賀神記者】
 将来の民進党に関しては、どうお考えか。

【代表】
 「希望の党」、無所属、そして立憲民主ということで、民進党の方が分かれて存在するということになりました。もともと内政では基本的な考え方はそれほど違わないと私は思っています。私は「All for All」、みんながみんなを支え合う社会、中福祉・中負担の社会を求めるということと、枝野さんは「お互いさまの支え合い」ということで、今の自民党政治に対する内政の違いというのは、この三つのグループの方々は共有していると思います。
 その中にあって、再来年4月の統一地方選挙、再来年7月の参議院選挙をもう一度どう考えるか。常に新たな選択肢をつくるということは、これはブレずに、どんな批判があっても、どんなに皆さん方からやゆされても、私はこの道は進んでいきたいと思っておりますので、それをどういうふうに再来年の統一地方選挙・参議院選挙を考えるかということは少し、結果が定まって、この三つのグループに分かれた方々との意見交換の中でベストのやり方を考えていきたいと思っております。

【日本経済新聞・加藤記者】
 今の質問にも関連するが、参院のあり方について、できれば一つの固まりを保ってもらいたいと先ほどテレビ番組の中でおっしゃったが、現時点では、当面参院民進党を残すべきだというふうに代表としてはお考えなのか伺いたい。

【代表】
 ご承知のように、今回、「希望の党」を応援された方もおられれば、立憲民主党に対するシンパシーを持って応援された方々もおられるということの中で、私が当初申し上げていた「希望の党」への合流を行うということをやれば、これは参議院の民進党を割ることになると思います。これは私が考えていた結果に今なっていないわけでありますので、それは一旦見直して考えるべきだと思っておりますし、先ほどからのご質問にお答えをしているように、私はとにかく自民党一強体制を崩すという思いで今回チャレンジをしました。結果については、皆さん方のご批判は甘んじて受けたいと思いますが、この思いは全く変わっていません。
 その中で、次の政治決戦は何か。統一地方選挙と参議院選挙になるわけです。それを想定した中でどういったあり方がいいかということについて言うと、今無理やり「立憲だ」「希望の党だ」ということで参議院や地方組織・自治体議員さんを股裂きにすべきではないというのが私の今の考えです。
 その上で、支援団体、あるいは参議院の皆さん、あるいは地方の声を聞きながら、どうすればいいか、あるいは皆さんがどう考えておられるかということをまとめていきたいと考えております。

【京都新聞・鈴木記者】
 ご自身の選挙戦を振り返っていただきたいが、今回無所属で出られたという面と、「希望の党」への合流に対する有権者の理解というところを含めて、ご自身の選挙戦はどうだったかという点と。
もう一点、今回、京都府内でもベテランの方が小選挙区で落選されたということもあったが、京都府内の状況について受け止めをお願いしたい。

【代表】
 まず、我が選挙区においては、ありがたくも、戸惑いながらもご支援をいただいた。その結果、当選させていただくことができたことについては、京都2区の有権者の皆さん方に心から御礼を申し上げたいと思っております。
 私は、やはり先ほどお答えしたように、きょうで(代表就任)52日目。そして解散があった。その中でどういう選択肢があり得たのかということを考えた時に、この選択をさせていただきました。結果については、全て私の責任として重く受け止めたいと思っています。
 ただ、新たな選択肢をつくらなければいけないということは、私は政治家である限り訴えていきたいと思いますし、またその思いはある程度、つまりは戸惑いはあると思うのですね、新たな政党ができて。そして我が京都では福山さんが立憲民主党に行かれて、そして、戸惑いはあった中で、多くの方々がそれをのみ込んで応援をいただいたと思います。ただ、やはり無所属というのは選挙戦では非常にハンディがあることをあらためて感じたところであります。
 それから、6区については極めて僅差でありましたけれども、山井さんが(小選挙区で)落選されたことは極めて残念でありました。また北神さんも競っての選挙でありましたが惜敗されているということで、今後比例がどうなっていくかということになりますが、それは結果的には残念な思いでありますが、京都は一枚岩で今までやってきましたし、福山さんは立憲民主党に行かれましたけれども、先ほどからお話をしているように参議院選挙をどういうふうに戦っていくのかということを考えた時には、やはりいろいろなことを考えていかなければいけない。47都道府県の中で32の1人区があります。これをどうしていくのかということも考えていかなければいけない。その中にあって、今後、京都も全国もどうすればベストになるかというところをやはりしっかりと私自身が見極めていかなくてはいけない。また皆さんと相談して決めていかなければいけないと思っておりますし、大切な仲間はまた一緒に、これからもぜひ続けて仲間としてやっていきたいと考えています。

【読売新聞・前田記者】
 代表は、民進党の再結集についてはあってはならないとおっしゃっているが、この発言についても見直すお考えか。

【代表】
 いや、全くありません。

【読売新聞・前田記者】
 今後も民進党は存続していくのか。そこはいかがお考えか。

【代表】
 一部の参議院幹部がおっしゃったのは、選挙が終わったら「希望の党」から出た人も立憲民主党から出た方もまた民進党に戻ってと、こういうことだったと思いますが、それは有権者を愚弄する話になるだろうということを申し上げました。枝野さん自身も、もとに戻るつもりはないとおっしゃっておりますし、当然ながら「希望の党」で当選された方もそういった思いはないと思います。ですから、そのことについては見直すことはありません。
 私が申し上げているのは、今後どういうふうにしていくのかということ。もちろんそれは私だけではなくていろいろな方々のご意見を踏まえていかなくてはいけないと思っていますが、私が今考えているのは再来年の統一地方選挙、再来年の参議院選挙。これを考えた時にどうあるべきなのかということを考えた場合、やはり自公に対する勢力というものが何らかの協力をしなければいけない。もちろん再来年の7月のことは誰にもまだわからない面がありますが、ただ、もう準備は始めなければいけないところでありますので、さまざまな話し合いというものはこれからしていかなくてはいけないという意味において、民進党の人たちは今3分割されているわけです。いろいろ連携をして話し合うべきところは話し合う、協力すべきところは協力し合うというところで話し合いを持てればと思っております。

【「BuzzFeed・Japan」・籏智記者】
 今回の一連の流れが有権者にもたらした、ある種、政治への失望みたいなものが少なくはないと思うが、その点についてはどう思われているか。また、政権交代可能な新たな選択肢よりも前に、そういう有権者に対する信頼回復をどういうふうに図っていきたいとお考えか伺いたい。

【代表】
 新たなものにチャレンジするというのは、いろいろな作用・反作用があると思います。そして、うまくいく時もあれば、うまくいかない時もある。それを恐れて何もチャレンジしなかったら、先ほど申し上げたように、民進党のままで野党共闘で突っ込んでいたら、おそらく党が空中分解するほど離党者が出ただろうと思います。したがって、この道を選んだ。しかし、そのことにおいて、今ご指摘のように、非常に短期間での新党ができて、そしてまた、それから漏れた方が新たな政党をつくるということで、わかりにくい、理解しにくい、どう受け止めていいのかという結果になったことについては、それは全て結果責任ですから重く受け止めなくてはいけない。したがって、今のご指摘については私は真摯に受け止めたいと考えております。

【「BuzzFeed・Japan」・籏智記者】
 今後の信頼回復については、どう図っていくか。

【代表】
 賛否両論いろいろあると思いますけれども、二大政党制、一強多弱を壊す、こういった大きな流れについてはやはり理解をされている方々もおられますし、だったらこれでもう立ち止まっていいのかという時には、私は少なくとも立ち止まらない。そして、その姿勢を見ていただく中で、どうその信頼を回復していくかということについては、全て行動でしかそれは理解されないと私は思いますので。
 私は、少なくとも私心を持ってやっているわけではありません。結果が全てでありますので、結果の責任については受け止めます。しかし、私は私心を持ってやったわけではなくて、新たな日本の民主主義、緊張感を持たせるための二大政党制、こういったものにチャレンジをした。このことについてはこれからも貫いていきたい。そう思っております。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 26日に市民連合から野党共闘という話があった時、幹事長は是とするようなことをおっしゃっていた。その夜に大きな転換があったわけですね。これは最大の支持母体であるところの連合・神津さんが、やはり共産党を外して二大政党でやるべきだということで前原さんの背中を押したということになるのか。このような大事な内容について、ほぼ独断でやられていると思うが、ただ、そこに支持団体のトップがいるということがやはり前原さんが決断した理由だと思うが、ほぼこの決断が独断だったのか。やはりその大きな転換のところで、いわゆる最大の支持母体がどういう役割を果たしたのか。26日の20分の会談、ここを少し説明していただかないと私は納得いかないところがある。その辺を教えていただきたい。共産党を切るということで、やはりそういう支持母体との関係で合意ができたと。それが決断の背景ですか。

【代表】
 政党と支持母体は違いますので、あくまでも政党がどう判断するか、そして応援してくださる連合を含めていろいろな組織がどうご判断されるか、それは別の判断でございますので。私は、今回の判断は政党としての判断であったということでご理解をいただきたいと思います。

【朝日新聞・斉藤記者】
 この開票結果を受けて、小池さんと何かやりとりしたり確認したことがあったら教えていただきたい。

【代表】
 先ほど電話をいただきました。電話で話をさせていただく中で、私自身は参議院の皆さん、地方組織、自治体議員の皆さん方に対する、さまざま今後どうしていくかということについて、そこは責任を持たせていただきたいということを申し上げました。そして、まずは私自身はこの合流を進めた本人でもありますので、会派は「希望の党」に所属し、そして、時期はわかりませんが「希望の党」に合流して、外交・安全保障政策は現実路線、内政については今の安倍政権とは違う、そういった二大政党制をつくるためにともに頑張っていこうという話をさせていただきました。

【時事通信・岸本記者】
 2点確認させていただきたいが、参院選とか統一地方選でまた新たな協力について言及されているが、それは今までおっしゃっていた外交・安全保障政策とか消費税に対する考え方の違いを含む党とも協力すべき、参院選は参院選として切り分けて協力していくというお考えなのかどうか。端的に言うと、共産党との共闘というのも、参院選はやはり政権選択ではないのであり得るのかどうか。
 もう1点は首班指名についてだが、ご自身が受ける可能性はあるのか。民進党代表を続けられる中で、共同代表制になって、公党の2党の代表になるという形になるので、それはあり得るのかどうか。

【代表】
1番目の質問の最後については、結論はそうです。
 参議院選挙は、これは市民連合から出されたものだったと思いますが、政策合意を行ってやっているわけです。参議院選挙というのは政権選択ではない、したがって政策について合意して協力するところは協力するということはあってもいいということは、私は枝野さんと戦った代表選挙の時に申し上げておりました。しかし、今回は政権選択の選挙であって、外交・安全保障政策、あるいは内政の基幹的な財源である消費税、こういった考え方が違うところと協力するというのはいかがなものかということを申し上げたわけでありまして、その点はご理解いただきたいと思います。
 首班指名については、私は今ノーアイデアです。それについて、自分自身がなるとも思っていないし、それを想定して何か考えたことはございません。

【時事通信・岸本記者】
 再来年の参院選について、共産党と共闘というのは選択肢として完全に排除されているのか。それとも、やはり参院選は別と受け止めていらっしゃるのか。

【代表】
 私が今の立場でそんな先まで責任を持って発言するのは僭越だと思っています。今回の選挙の責任はやはり私にも大きな責任があると思っておりますし、一定のスパンを区切る中で、どう今の参議院、そして地方組織、自治体議員、この方向性を定めていくかというところが私の責任だと思っているのです。
 ただ、私がそれを考えているその先にあるものは、やはり二大政党制、政権交代可能な状況をつくるためには、やはり参議院選挙はものすごく大事だろうと。ここで何らかのひっくり返せる状況をつくらないといけないだろうという前提の中で私は話をしているわけですが、先に、じゃあどの党と組むかどうかということを今私が申し上げることは極めて僭越な話だと思っておりますし、その時に中心におられる方々でお話をされるべきだということです。
 ただ、先を考えながら今の方向性を皆さんと議論する中で決めさせていただきたいということを申し上げている。

【共同通信・市川記者】
 先ほどの小池さんとのやりとりについて伺いたいが、今回の結果を受けて「希望の党」との合流を見直すというご発言があった。
 それについて小池さんに直接お伝えしたのかということが一点と、それに対する小池さんの反応がもしあれば教えていただきたい。

【代表】
 その点についてはお話をしていませんが、この結果を見られたら理解をされていると思います。
 私は、やはりしっかり合流して、外交・安全保障政策は現実路線、そして内政は自民党と違う、そういった新たな二大政党制をつくろうとお互い確認したことについては、政治家の矜持としてしっかり守っていくし、そしてともに力を合わせて頑張りましょうということは申し上げました。