民進党は8日午後、両院議員総会を党本部で開き、柳田稔参院議員を両院議員総会長に選出するとともに、大塚耕平代表が提案した「党役員人事」「今後の党運営について」をそれぞれ承認した。大塚代表は「話し合うというのは聞き合うことだ」という仏教の言葉を引き合いに出し、「この精神を共有すれば、私たちは活路を見出し、再生できると確信している」と今後の党運営に臨む姿勢を示した。

 党役員人事について大塚代表は、「党の再生に向けては、やらなければならないことが山積している。可及的速やかに体制をスタートするためのポストを中心にした」と説明し、常任顧問に岡田克也衆院議員・無所属の会代表、副代表に原口一博衆院議員、小林正夫参院議員、幹事長に増子輝彦参院議員、国会対策委員長に平野博文衆院議員、選挙対策委員長に篠原孝衆院議員、組織委員長に桜井充参院議員、政務調査会長に足立信也参院議員を充てることなどを提案した(PDFダウンロード参照)。

PDF「党役員人事」民進党役員人事

 今後の党運営については、(1)総選挙で生じた問題点への対策(2)衆参で野党第1党が異なる構造に留意した国会対策(3)統一地方選・参院選を見据えた基本戦略に応じた党組織・運営の見直し――の3点を民進党が直面している大きな課題だと指摘。全国幹事会、地方自治体議員3組織(自治体議員フォーラム、女性議員ネットワーク、全国青年委員会)、党内意見の広聴・集約を進めるとともに、「統一地方選挙・参議院選挙対策本部」及び「党の戦略・組織・運営に関する改革本部」(仮称)、「基本政策検討本部」(仮称)を設置し、所要の対策を講じていくとの考えを表明した。

 新任の増子輝彦幹事長は、「大塚代表が今後の党運営について心意気高く、いろんな形できめ細かく方針を出した。私の役割は代表の思いをどのような形で具現化していくかにある。そのためには両院議員の皆さんのご指導とご支援、国民の皆さんの声が何よりも大事だ」と強調。そして来たる統一地方選、参院選、そして総選挙に向けて「皆さんとあらゆる力を結集していく」とあいさつした。

左から平野国対委員長、増子幹事長、大塚代表、足立政務会長

左から平野国対委員長、増子幹事長、大塚代表、足立政調会長

「党役員人事」「今後の党運営について」等を説明する大塚代表

「党役員人事」「今後の党運営について」等を説明する大塚代表