民進党は28日午後、森友学園・加計学園疑惑調査チーム(座長・桜井充参院議員)会合を国会内で開き、(1)森友学園問題に関する会計検査院報告書(2)大学設置審(文部科学省の大学設置・学校法人審議会)による加計学園の獣医学部設置認可にあたっての検討内容――等について、会計検査院、財務省、国土交通省、文部科学省等の担当者から説明を聞いた。

 桜井座長は冒頭、前回は希望の党と合同でヒアリングを行ったが、今回は日程的な調整が調わなかったことから民進党単独での開催になった旨を報告。森友学園への国有地売却に関して前日に開かれた衆院予算委員会でもさまざまな問題が取り上げられたことにふれ、「本来であれば佐川前理財務局長に来ていただきたいところ。いずれにしても相当な問題がある」と述べ、ヒアリングを通じて問題点を掘り下げていく考えを表明した。

 会合に出席した小川敏夫参院会長は森友学園問題について、国有地の売却価格算定手続きの適正性に関して会計検査院報告書でも「地下埋設物の撤去・処分費用の算定に当たり、深度、混入率等について十分な根拠が確認できないものとなっているなどの事態が見受けられる」との指摘があることから、根拠の妥当性に関して確認を求めた。会計検査院報告書で「書類がなかったため必要な事実が確認できなかった」旨の記述がある資料のひとつに「杭工事において新たな廃棄物混合土が確認された深度が地下9.9mのものかを確認できる資料」が挙げられている点に関連して質問。地下9.9mの廃棄物混合土があり杭が382本打たれたことが撤去・処分費用の算定基準だとされていることから、それを確認したかを質問したが、財務省は「建物の建築はすでに始まっていたので杭そのものを見ることはできなかった」と回答。桜井座長は「当該国有地は現時点では国に返還された」ことを財務省に確認したうえで、建物を壊して解明するしか手段がないのではないかと問題提起したが、財務省は「建物を残したいという判断もある」などとあいまいな返事で、売却価格算定手続きの適正化に前向きな姿勢は示さなかった。

 加計学園問題については、2015年6月30日に閣議決定した「日本再興戦略改訂2015」、いわゆる石破4条件に「既存の大学・学部では対応困難な場合」とあり、政府がこれまで「加計学園は東大や北大よりも上」などと答弁してきた点を踏まえ、大学設置審が加計学園の獣医学部設置認可にあたって何が評価対象となったか具体的に明示するよう求めた。文科省担当者は「国家戦略特区のプロセスで出てきた構想をテンプレートとして申請書が上がってきているので、この申請書が達成できるかを設置審で審査する。4条件に合致しているかどうかは設置審では審査しない」などと繰り返した。会合に出席した杉尾秀哉議員は「普通の獣医学部として審査したに過ぎないと委員が証言している」と指摘。桜井座長は「構造改革特区の場合は関係省庁や与党の審査が入った。ところが国家戦略特区は関係省庁も意見を言えないし、与党も意見を言えない。内閣府が勝手にやる。めちゃくちゃだ。国家戦略特区をやめさせないとだめだ」と、総理主導で「お友だち優遇」が簡単に行われてしまう温床となり得る国家戦略特区の構造自体の問題点を指摘した。