党役員会見に関する基本的な方針について

増子輝彦幹事長記者会見

2017年12月11日(月)15時30分~15時49分
編集・発行/民進党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=m5t_yJViLsI


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○党改革 中間報告に向けた議論について

【幹事長】
 予定より30分遅れまして、申しわけございませんでした。超党派の議連の会合で、ASEANの次期事務総長がお見えになっていたので、その会合にどうしても副会長として出席しなければなりませんでしたので遅れましたことを、まずお詫びを申し上げたいと思います。
 きょうは皆さん大変お忙しい中、また記者会見においでいただきましてありがとうございました。まず私のほうから2点申し上げさせていただきたいと思います。
 第1点は、党改革について。ご案内のとおり、私ども先週、両院議員懇談会を2度開催させていただきました。さらに土曜日には全国の幹事及び自治体議員フォーラム、女性議員ネットワーク、全国青年委員会の皆さんにお集まりいただいて、意見のヒアリング等を含めていろいろなご要望をいただいてまいりました。
 これらを合わせて、さまざまなご意見が出ましたので、それを受けて本日午後6時から改革本部(党の戦略・組織・運営に関する改革本部)の会合を開かせていただきまして、これらを踏まえて一定のたたき台を修文して、13日の常任幹事会にこのことをお示しさせていただきたいと。そういうことで本日午後6時から本部の会議を開催させていただく予定でございます。

○有田参議院議員の離党届提出について

【幹事長】
 第2点。報道等でいろいろありましたが、本日午後3時、有田芳生参議院議員が離党届を党本部にお持ちになっておいでになりました。
 私ども、この本部におりませんでしたので、事務方がこの離党届を一応預からせていただきました。このことについて、「執行部の皆さんが党再建の努力をされている時に心苦しいのですが、このたび自分なりの思想に正直であろうと判断し、民進党を離党させていただきます。長年にわたるご交誼、ありがとうございました。心から御礼を申し上げます」と、本日の日付でこの離党届が大塚耕平代表宛に届きました。
 このことについては、これからどういうふうに取り扱うかは代表及び執行役員会等で相談をしながら、その取り扱いを決定させていただくことになっておりますので、現時点では全くの白紙ということでご理解をいただきたいと思います。

○東日本大震災の発災から6年9ヵ月に当たって

【幹事長】
 つけ加えれば、きょうは東日本大震災及び東京電力福島第1原発事故の月命日になっておりまして、6年9ヵ月が経過をいたしたわけでございます。
 私は特に福島県選出参議院議員として、あらためて、お亡くなりになった皆様方に心からご冥福を申し上げながら、1日も早い復興・再生にしっかりと我が党も取り組んでまいりたい。私自身も、設置いたしました対策本部(福島復興・原発事故対策本部)の本部長として、今まで以上にオール福島、オールジャパン、また国民の皆さんのご指導・ご支援もいただきながら、1日も早い復興・再生に取り組んでいく覚悟でございます。
 東日本以外にも各地でさまざまな災害がありますので、これらについても党を挙げてしっかりと、その対策に我々は取り組んでいかなければならない。そんな責任を感じているところでございます。


■質疑

○離党者への対応について

【東京新聞・山口記者】
 有田議員の件だが、代表と執行役員会で相談して決めるということだが、執行役員会を開くめど等があったら教えていただきたい。

【幹事長】
 13日午後2時から執行役員会を開催する予定になっております。あわせて常幹も開きますので、常幹も含めてこの件についてはいろいろと検討していきたいと思っています。

【東京新聞・山口記者】
 先週、川田議員が立憲民主党に入党されたが、今後の会派の扱いについてどう考えか。

【幹事長】
 川田龍平議員は、ご案内のとおり党所属議員ではございませんでした。参議院のほうで会派を組んでいたお一人であります。
 同時に、党籍を持つと等しい関係をずっと継続してまいりました。正式に、とりあえず離党届を出すということで出して、それは受理する形になりましたし、その足で立憲民主党のほうに入党届を出したということはもうご案内のとおりであります。
 私どもとしては、これから、どのような形で川田議員が対応するのかをも含めて、よく話し合いをしながら、この会派の問題については参議院の小川敏夫会長とも相談をしながら決めていきたいと思っています。

【共同通信・河内記者】
 有田さんの件に関連して。党が再生に向けていろいろ指針のたたき台などを考えたりしている中での今回の有田さんの離党ということだが、率直に幹事長は今回の離党についてどう受けとめていらっしゃるか。

【幹事長】
 率直に申し上げて大変残念であり、私自身も親しい議員のお一人でしたから、つらいなと、そんな思いでございます。
 しかし、最終的にはご本人のご判断ですから。私も自民党を2度離党したことのある経験者として、党を離党するということは、思い悩み、最終的には苦渋の決断ということで、自分の思想・信条・政治行動に責任を持って離党するという決断をされたのでしょうから、基本的にはそういう意思は大事に受けとめたいなと私は思っているところでございます。

【共同通信・河内記者】
 関連して。先ほども出たが、川田龍平議員が立憲に入ると。今回、有田さんが離党届を出したと。相次いだ形になるわけだが、幹事長としては、その相次いでいる事態をどう受けとめて、党として今後どのように対応していきたいか伺いたい。

【幹事長】
 これは本当に残念なことと同時に、有田議員の離党届の中にも、「党再建の努力をしている時に心苦しいのですが」という書きぶりがございます。
 私達も1日も早くこの党改革・再建の方向性を決めて、しっかりとした決断もしていかなければならないのではないかという思いを持っているところでございますので、離党者が続くことについては大変申しわけなく思いながら、今後1人でも離党者が出ないように最大限の努力をしていきたいと思っていますし、また、そのようなお気持ちにならない体制を1日も早くつくっていくことが肝要かなと思っています。

○友党との連携について(1)

【時事通信・小松記者】
 週末の報道で、民進党と希望の党で統一会派を結成するという動きが報じられているが、これの具体的な検討状況と、幹事長のお考えをお願いしたい。

【幹事長】
 この報道について、私どもどのような形で報道されたのかその出どころはわかりません。しかし、今すぐに統一会派を組もうという動きを私どもがしていることはございません。
 ただ、私と古川幹事長、私と福山幹事長の間では、変則ですが、幹事長会談、協議の場を設けておりますので、この中で今後の国会対策等についても話し合うことは当然のことになっております。いろいろな形の中で通常国会に臨んで、どのような態勢が安倍政権に対峙することに最もいいのかということは、当然お互い虚心坦懐に話し合いをしながら、できるだけいい形をつくっていくことが必要だろうと認識しておりますので、そのための努力をしていきたいと思っているところであります。今直ちに希望の党さんとだけの統一会派ということについては、全く私どもとしては関与していないところでございます。

○党改革 中間報告に向けた議論について(1)

【「FACTA」・宮嶋記者】
 2度の両院懇と、地方の方のお話を伺って、解党的出直しという問題について、議論が煮詰まっているよりも、何か拡散というのか、そういう印象が非常にある。きょうの夕刻からやるたたき台づくりも、集約するのか、ただそれを羅列するのか。タイムスケジュールとして年内に解党・分党・会派、それを出すようなお考えで今議論が進んでいるのか伺いたい。

【幹事長】
 私ども丁寧に、この党の改革・再生・再建のために努力をしているつもりでございます。そういう状況の中で、党所属国会議員及び地方議員の皆さん、あるいは国民の皆さんからも、いろいろなご意見やお話を頂戴しております。
 その結果、先日の両院議員懇談会及び全国幹事会等の中で、やはり今回出した中川検討会の「中間報告たたき台」については、できるだけ早めに私どもとしてはそういうものを踏まえて「たたき台」が取れるような報告がされることが好ましいだろうという思いを持っておりますので、それを踏まえて、きょう改革本部でこの検討をして、文言も含め内容もどのような形で具体的にするかということの話し合いをさせていただいて、先ほど申し上げたとおり常幹でこのことについて、できればもう一度両院議員懇談会を開催し、全国幹事会等を開きながら、それをお示しをさせていただく承認をいただきたいと。今、そんな考え方でおります。
 同時に、やはりこれはそれぞれの選挙の事情があります。もう年を越せば1年後の統一地方選挙・参議院議員選挙ということになれば、時間的余裕はあまりないという思いを私ども持っておりますので、できれば月内に、年内に、具体的な方向を示すための報告をしたいと思っております。
 そして、来年の通常国会前にはしっかりとした形の中で安倍政権と対峙することが我が党の責任であり、我が党の改革や再建の具体的な道筋の一つの結論ではないのかなと私は思っておりますので、そういう時間軸の中で、これからしっかりと引き続き丁寧にご意見をお聞きし、議論を重ねて、方向性を決めていきたいと思っております。

○世論調査の結果について

【読売新聞・藤原記者】
 週末に弊社が世論調査を行い、政党の支持率に関して、民進党は依然1桁台で非常に厳しい数字になっている。衆院選のころは公認候補者がいなかったので存在感が出ないというのもやむを得ないところもあったかと思うが、選挙から多少時間がたち、このように党再生の議論をして、ある程度報道されている部分もあると思うが、政党の支持という意味では一向にいい状況になってこない。この点についてはどういうふうにお考えか。

【幹事長】
 各種世論調査、我が党にとっては大変厳しい数字が出ていることは私ども十分認識をいたしております。
 それも、今お話があったとおり、さきの衆議院総選挙で候補者を立てられなかったといいますか、合流という形の中でのああいうてんまつになったために、現実に衆議院選挙を「民進党」という名前で戦っていないということ。これは全国ブロック会議でも、あるいは両院議員懇談会、期別懇談会でもそうなのですが、「民進党という党がまだ存在しているの」「あなたは今どうしてるの」「今後どこへ行くの」という質問あるいは疑問が(有権者から)大変多く出ていることを私どもは深刻に受けとめているわけであります。
 ですから、1日も早い党の改革・再建の道筋をつけて、民進党というこの政党がどのような形になるにせよ、しっかりと国民の皆さんに再び信頼され期待されるような党体制をつくり上げていくことが、少しでも支持率を向上させるためのまずは最初のスタートではないかと思っていますので、厳しい数字をしっかりと謙虚に受け止めて、必ず国民の皆さんのご期待・信頼がいただけるような党体制をつくり上げていきたい。そんな決意と覚悟であります。

○友党との連携について(2)

【西日本新聞・前田記者】
 先ほどの統一会派のところで、希望の党とだけ統一会派をということは否定をされていらっしゃった。立憲民主党と希望の党と常に等距離でということを代表はおっしゃっているが、統一会派を組む場合は両党に必ず声をかけるというようなお考えか。

【幹事長】
 おっしゃるとおりです。
 これについては私ども3党が一体となって国会対策をやっていくことが基本原則でございますから、当然、立憲のほうにも、あるいは希望の党のほうにも、この両党の皆さんにもそういう体制をぜひおつくりいただけないだろうか、つくりませんか、というラブコールは絶えずしているわけでございます。しかし結果として、それぞれの事情があるようでございますから、なかなかそういう機運というか、そういう状況に至らないというのが現実であります。
 どういうところから出たのかわかりませんが、希望の党と会派を組むということは、現時点で私どもは全くそのような発信もしておりませんし、そういう考え方も現時点では持っておりません。あくまでも、できれば3党一緒で国会対策をやっていくことが、何度も申し上げますとおり、安倍政治に対する一番基本的な国会対策ではないかと思っております。
 これは衆議院がそうなれば、おのずから参議院も同じような形ができるのだろうと思っていますので、そのような形ができるために鋭意努力をしていきたいと思っています。
 来年の通常国会に臨む際にどういう形になっていくか、まだまだ予断もできません、予見もできませんが、最大限の努力を今後ともしていきたいと思っています。

○党改革 中間報告に向けた議論について(2)

【「FACTA」・宮嶋記者】
 増子先生は衆参の最古参、最長老というか、そういう意味でも本当に知恵とお力があると思うが、はたから見ていると、例によって議論を重ねて液状化していくというか、結局この年内でやるならばしっかりした方向を出すと。やはり幹事長のリーダーシップが大事だと思う。きょうの夕方のを含めて、どういう思いで。またばらばらになってしまう可能性を正直感じるが、そこは大丈夫か。

【幹事長】
 これは大塚代表のお考えということが、私にとっては最も尊重しなければいけないことだと思っていますので、大塚代表としっかりと心合わせをして、そして何よりも国民の皆さんの期待と信頼が集まっていくためにはどのようにするのか。そして我々に関係する、党員・サポーター、あるいは地方議員、所属両院国会議員の皆さんの思いを全て受けとめて、決断すべき時は決断するというのが代表の考えでございますから、私も全くそれに平仄を合わせて、決断すべき時には決断をしていかなければいけないと思っています。
 先ほど申し上げたとおり、来年を迎えれば選挙はもう待ったなしです。統一地方選挙以前に、もう既に地方選挙がたくさん行われていますので、ここのところも踏まえながら、時間軸としては先ほど申し上げたようなことなのだろうということで、大塚代表のその思いを受けとめて、しっかりと決断すべき時は決断しなければいけないだろう。
 ただ、これは両院議員懇談会でも、あるいは地方の皆さんにもブロック会議でも申し上げているのですが、300小選挙区の総支部、あるいは47都道府県、みんな事情が違うのですね。ですから、百点満点の答えは出せませんと。しかし皆さん政治家ですから、政治家の皆さんが「これなら」と思えるような方向性をきちっと示して、その中から、ある意味では選択をしていくことが肝要ではないかと思っておりますので、そういうためのもう一踏ん張り、二踏ん張り。皆さんの声をしっかりと聞きながら、何度も申し上げますが、決断すべきは決断する時期がそう遠くない時期にやってくるのではないかと思っております。