大塚耕平代表は13日夜、同日開かれた第55回常任幹事会で提案・協議し、党改革の道筋に関する選択肢として、今後の両院議員懇談会や全国幹事会などでの議論に付していくことが了承された「党の戦略・組織・運営に関する改革本部の中間報告」と付随資料(PDFダウンロード参照)の内容を発表した。

 大塚代表は「累次にわたる議論を経て今日、案として常幹に提出し了承されたので、案が取れて最終的に中間報告となった」「本日常幹で報告したのは先週行われた両院議員懇談会と9日の全国幹事会で、中間報告案を今日の常幹に報告してよい、並びにそのうえで具体的な党改革の選択肢の議論を始めていいとの意向を受けて報告した」などと経緯を説明。そのうえで「全国幹事会、両院議員懇談会で本中間報告に基づいて今後の道のりの選択肢の議論を進めることが了承されたことから、改革本部では、別途、議論の材料を提供するためのスケルトンを提出して常幹でも議論した」と付随資料に関しても経緯を説明した。

 示された「検討のためのスケルトン」は「中間報告を受けた改革本部としての所見」で、全国幹事会等で総選挙の総括をしっかり行うべきだとの指摘を受け、総選挙の総括も盛り込んだ。

 「改革の道筋」の第1として「立憲民主党、希望の党との統一会派結成を正式に申し入れる」との考え方を議論の材料として提示。「さらに議論が続くのでこれが決定という段階ではない。執行部としては改革本部のこの考え方が党全体に了承されることを期待しているが、現時点ではあくまで議論の材料として党改革本部、並びに本部長としての私の考え方を提示した」と述べた。

 第2に提示したのは「民進党自身を刷新することで再出発と党勢拡大を目指す」で、これについて大塚代表は「どのような形で再出発をするのかについては全国幹事会や両院議員懇談会やブロック広聴会等でさまざまな考え方があったが、整理すると結局大きくは3点に集約された」と語り、(1)現状維持をしつつ、党運営の在り方を改革する(2)党名を変更するとともに、党運営の在り方を改革する(3)新党に移行するとともに、党運営の在り方を改革する(4)その他――を提示した旨を述べた。

 党名変更案について大塚代表は「総選挙に候補者を立てなかったので民進党という党名は継承しにくいという意見の観点から『党名を変更して改革しさらに党勢の拡大を目指す』となった」と説明。新党移行案については「9月28日の時点であのような大きな決断をしていること、さらに党が分裂した経緯等を踏まえて新しい党になって再出発し、そのなかで改革をしたらどうかという考え方だ」と解説。ただし、政党の運営、政治にどう向き合うかという場合には工夫の余地はさまざまにあるため、「その他」を加えたとし、「両院議員懇談会、全国幹事会で、しっかり議論をしていきたいと思っている」と語った。

 選択肢を実行に移す場合の基本的な留意点、全国幹事会・両院議員懇談会や所属国会議員等からの意見の抽出事項も論点整理して列挙されている。

 大塚代表は、「地方組織の皆さんにとっては、国会議員、党中央の事情であのような形で総選挙に臨んだけれども大変な迷惑をしているというのが実情であり、その点のご批判をいただいている。今回、その総選挙の結果を受けてわれわれは改革をして再生していこうという中でこれから大きないろいろな議論をしていかなければならないわけだが、その議論の結果がまた地方の皆さんにご迷惑をかけるようでは本末転倒だ」として、地方議会・地方組織の皆さんにとっては、どの選択肢を選ぼうとも今後の基本的な地方組織・地方議員の皆さんの運営には変化が生じないように留意したいという意味での整理を行っていると説明。地方組織から要望や提案のあった地域政党の構想、「連合フォーラムを作る」という連合の提案との関係も整理して提案している。

PDF「党の戦略・組織・運営に関する 改革本部中間報告」党の戦略・組織・運営に関する 改革本部中間報告

PDF「検討のためのスケルトン」検討のためのスケルトン(差し替え)

PDF「選択肢表(別紙1)」選択肢表(別紙1)

PDF「党改革課題への対応状況(別紙2)」党改革課題への対応状況(別紙2)(差し替え)