大塚耕平代表は21日午後、定例の記者会見を党本部で開き、2018年度政府予算など通常国会での論戦に向けての意気込みを述べた。

 大塚代表は政府の来年度予算について、「明日正式決定ということだが、予算の中身をしっかりとチェックして通常国会に臨みたい。スーパーコンピューター、リニア中央新幹線など、いろいろ国会で取り上げなくてはならない問題が浮上している。これらに関しては予算の中身がどうなっているかなど検証すべき点が多々ある」として、通常国会に臨む準備をしっかりしたいと述べた。

 憲法改正で自民党が議論している(1)自衛隊を9条に書き加えること(2)緊急事態条項(3)参院の合区の解消(4)教育無償化――の4つのテーマについて聞かれた大塚代表は、(1)は憲法に書いてあろうとなかろうと自衛隊は合憲というのがわが党の立場(2)は国民の人権を制約する内容になる蓋然性が高く、しっかり議論しなければならないので現状ではコメントを言う段階でない(3)いったん認めた合区を解消するという論理に至った理由を聞きたい(4)憲法に書かなくても不断に整備するもの。総論でだれも反対しようのない項目を入れることで、副次効果を狙っているのか。分からない点がある――などと答えた。党内議論については、検討本部や憲法調査会が設置されればそのような場で議論していくことになる」と述べた。

 大塚代表は憲法改正について、「改憲は建設的に議論はしていくべきという立場だ」と述べた上で、「憲法は国の骨格を決める重要なもの。拙速な見直しや、十分な議論のない中での見直しは避けなければならない」との考えを示した。

 党の再建策については、「この1カ月半、相当熱心な議論をしていただいた。代表として、一定の考え方を総合的に示すつもりでいる。26日に示すものは、(1)26日に了解をいただくことが可能なもの(2)さらに検討を進め、できるだけ早い段階で了解をいただくことを目指すもの(3)党大会で了解をいただくもの――の3つだ」と答えた。

 3党連携の可能性については、「安倍政権・自民党に対して、一定の合意の枠組みを作って協力していくということは十分可能だ。トリガーはわが党からの申し出ということになると思う。わが党と立憲、わが党と希望が歩み寄って、なんとか3党連携ができればいいと思う」と答えた。

 死刑制度についての党の見解を問われ、「党として見解をまとめていないので、しっかりと議論する」と述べた上で、「人権という観点、死刑相当という重い犯罪に対する被害者側の感情など、検討すべき点は非常に深い」との見解を述べた。