党役員会見に関する基本的な方針について

増子輝彦幹事長記者会見

2018年1月29日(月)15時00分~15時22分
編集・発行/民進党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ono19GlliWU


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○衆議院予算委員会の審議開始に当たって

【幹事長】
 きょうは定例記者会見ということで、皆さんに何点かについてご報告かたがた申し上げたいと思います。
 まず、本日より衆議院の予算委員会が始まりましたが、我が党はあす原口一博議員、「無所属の会」ですが、質問することになっておりますので、しっかりと国会で政府に対して質疑をしていただきたいと思っております。

○今週の党予定について

【幹事長】
 今後の我が党の予定を簡単に申し上げますと、本日17時10分から臨時常任幹事会。
 あす30日13時から拡大執行役員会。そして31日17時10分から常任幹事会を定例で行うことになっております。
 あわせて2月4日には党大会ということで、日程が決まっております。

○沖縄県名護市長選挙について

【幹事長】
 27日の土曜日、私、名護市長選挙(を前に街頭演説)に行ってまいりまして、野党統一の街頭演説会ということで、民進党幹事長という立場で参加して支援の演説をさせていただきました。
 たくさんの方々にお集まりをいただいて、非常にいい反応でしたので、昨日の告示から日曜日の投票までの間、勝利に向けて、我が党としても県連と連携しながらしっかりと対応していきたいと思っております。

○福岡県太宰府市長選・岐阜県岐阜市長選の結果について

【幹事長】
 さらにもう一つ。これは我が党にとっても大変うれしいニュースでございまして、かつて我が党に所属しておりました元衆議院議員お二人が、それぞれ市長選挙に当選いたしました。
 一人は、九州の太宰府市の楠田大蔵さんでございまして、見事に市長に当選された。当選3回を経験している元衆議院議員でございます。
 岐阜市においても、柴橋正直さんが、衆議院1期の経験者ですが、これも岐阜市長選挙に見事に当選された。
 ともに自公推薦候補を破ったところに大きな意味があるのだろうと私は思っておりますので、お二人の今後の地方自治体における活躍を期待したいと思っております。できるだけご支援もさせていただく予定でございます。


■質疑

○沖縄県南城市長選の結果について

【朝日新聞・岡本記者】
 細かい話で恐縮だが、今、(元民主党議員の)市長が2人通られたと。南城市長、瑞慶覧長敏さんもそうではないか。

【幹事長】
 (南城市長選挙は)先々週でしたので、そういう意味できょうはあえて申し上げなかったということです。(太宰府市長選・岐阜市長選は)昨日のことですから。

○党改革・党大会について(1)

【共同通信・河内記者】
 党再生と党大会に関連して伺いたい。これまで党大会に示す2018年度の活動方針案や規約改正の原案を党内で議論してきたと思うが、新しい党に向けて、もしくは党再生に向けて、強調した点や狙いを可能な範囲でお答えいただきたい。

【幹事長】
 これについては、昨年12月26日、両院議員と地方議員の代表の皆さんとの合同会議をさせていただきました。
 あの際に五つの事項が確認されまして、それに向けて私どももしっかりと前に進んでいくということにあわせて、それに沿った党の新しい形に生まれ変わる、できる限り新党に新しく生まれ変わるということを前提としながら、しっかりと党再生に向けてやっていこうと。基本政策、あるいは党規約・綱領等を含めて改正すべき点はしっかりと改正していこうということでございますので、あくまでも国民生活の向上を目指して、我々しっかりと国民の皆さんのご期待に沿うことができるような党としての役割・責任を果たしていこうということでございます。
 なお、国会対応等についても、やはり一強安倍政治に対して、できるだけ野党が大きな連携・結束を図って国会対応もしていこうということですし、さまざまな課題が山積しているこの国の中で、野党の立場の中でも、単なる反対のための反対の党ではない形で党の再生をしていこうということであります。
 それに向けて、今、最終的な調整をしておりまして、きょうの臨時常任幹事会でほぼそれが内定することによって、先ほど申し上げた日程感の中でしっかりと確定していきたいと思っています。

【共同通信・河内記者】
 2月4日の党大会に向けて、党の生まれ変わりに向けて、この党大会では何を打ち出していきたいか、どういった位置づけの党大会にしたいか。幹事長のお考えを伺いたい。

【幹事長】
 これは基本的に、私ども今までのトップダウンのあり方というものをボトムアップの形にするという、地方の皆さんの位置づけというものを非常に重要視しています。それらの地方の組織のあり方、あるいは地方でしっかりと我々と一緒になって活動している方々の意見が反映できるような党の仕組みに少し変えていこうということもあります。
 その上で、国民運動的なさまざまな活動を一体となってやっていこうと。
 そして、そのことが来年の統一地方選挙や参議院議員選挙につながっていくということになりますから、あくまでも我々は次の政権を目指すためのスタートとして新たな第一歩を、この党大会からしっかりと切っていこうということになっていくわけです。
 同時に、国会対応は、あくまで私どもは3党による統一会派を目指すということは変わりありませんので、それらに向けて努力すべきはしっかりと努力していこうと。
 やはり国会内外でしっかりと国民の皆さんの信頼をかち得るような方向性を、これによって示していくことに尽きるのだと思いますので、それに向けて体制を再構築していきたいということです。

【テレビ朝日・村上記者】
 週末に党大会を控えているが、かねて3党連携を掲げている民進党として、希望の党や立憲民主党に声がけをする予定か。声をかけていた場合、その出欠の返事は来ているか。

【幹事長】
 これは基本的にかけていません。今回そこまで手を広げないで、まずしっかりと自分達の体制をつくるために足場を固めようということで、他党の関係者の皆さんや、従来お呼びしていた多くの、経済界とか、そういう方々にも基本的には声をかけさせていただいておりません。

【テレビ朝日・村上記者】
 かけるつもりもないか。

【幹事長】
 もう時間的にもありませんので、それはやりません。

○友党との連携について

【読売新聞・鈴木記者】
 先週末に希望の党が両院議員総会を開き、安保や憲法に関する統一見解をまとめた。これについてどう受けとめるか。あわせて、その紙にはなかったが、今後の統一会派については希望の党側からも呼びかけていくという説明が玉木代表からあったが、それについても受けとめを伺いたい。

【幹事長】
 基本的には希望の党さんの中で今、議論をされて、そういう方向ということは報道の中ではとりあえず知っておりますが、直接お話を希望の党さんからいただいたわけではありませんので、これは静かに推移を見守っていきたいというのが基本的な考え方です。
 なお、交渉会派についても、統一会派についても、これも全くそういう話は基本的に今のところありません。
 私どもとしては3党ができれば一緒にということは基本的なものとして全く変わっておりませんので、我々もそれぞれまた努力していきたいということでありますから、それぞれの個人的なパイプを含めながら、立憲さんにも今多分働きかけをしてくれているのだろうと思いますが、希望の党さんの中の動きを今のところは見守るというのが基本的なスタンスです。

○質問時間配分問題 与党議員の質問時間残しについて

【TBS・小林記者】
 予算委員会について伺いたい。午前中の審議で自民党の堀内議員から質問があった際に、決められた時間より早く質問が終了し、一時騒然となる事態となった。与党側は、質疑する時間が足りないと言って時間を要望してきたわけだが、早く終わったということについて受けとめをお願いしたい。

【幹事長】
 基本的には残念なことであり、また私どもとしては、こういうことがあってはならないだろうと、大変遺憾に思っております。
 質問時間ということについて、昨年の衆議院選挙後の特別国会から与党の横暴さが非常に目立つということを考えれば、しっかりと自分達が主張した質問時間ならば、これは時間をフルに使って。自民党の中で議論ができない部分を国会を通して国民に示す必要があるという基本的な考え方をお持ちになっているのですから、時間を余すなんていうことは言語道断であり、それならばもう1日も早く前のような質問時間の配分に戻してほしいというのが率直な気持ちです。

○党改革・党大会について(2)

【朝日新聞・岡本記者】
 党大会に近い話だが、新しい党に生まれ変わると。いわゆる中道の新党をつくっていきたいという方針だと思うが、いわゆる統一会派も含めて結集していくためにはやはり結集軸が必要だと思う。これまで民進党で培ってきた政策や理念は確かにあると思うが、それを軸にして結集すると言われても、それでは国民がなかなか、また民進党に戻って終わってしまうと思う。新しい党になる時の結集軸を一体どういうふうに考えておられるのか伺いたい。

【幹事長】
 これは基本的に、そこのところについてまだ党で深く議論はしていませんので、今の岡本さんの質問にすぐ「こういうことだ」という党としての考え方を示すことには至っていません。
 ただ、私個人としては、日本の少子・高齢化という厳しい現状の中で将来不安を感じている方がたくさんいらっしゃいますから、やはりそういう意味では生涯人生設計に対してのさまざまな明確なビジョンを出す。これは、例えば我々がかつて前原代表の時にやってきた「All for All」、これを具体的な政策としてつくり上げることも一つの考え方なのかなと。
 それから「原発ゼロ」についても、我々民進党は民主党時代から、30年代にできる限り早くゼロにするということですが、これらについても、ご案内のとおり3.11から7年になるわけでありますが、昨日も、双葉町のいわゆる「一団地の復興再生拠点市街地」の起工式に行ってまいりましたが、やはり我々は原発のない社会を、個人的にはまして私は福島県選出の国会議員ですから、いまだ5万人の方々が避難生活を県内外に強いられている現状を考えても、やはりできるだけ早く「原発ゼロ」という社会をつくるための体制をどうつくるか。これは最終処分場の問題が最大のポイントだと私は思っていますが、こういったパッケージ型の早い政策を打ち出して、我々も「原発ゼロ」というものを旗印に掲げていくことも必要なのではないだろうかと私は思っています。
 もちろん、格差のない社会も、具体的にどういう格差のない社会をつくっていくかということ。
 やはりおっしゃるとおり明確な旗印がないと、単なる政党の離合集散とか合従連衡だけでは、国民の皆さんから見れば永田町の数合わせでしかないという批判を受けるのは当然だと私は思っていますので、冒頭に申し上げた、我々ができる限り新党に早く生まれ変わるという形で、どのような形かわかりませんが、一応それを基本的に目標としているならば、政策というものは明確に旗印として掲げていく必要があるだろうということを私自身も思っています。

【朝日新聞・岡本記者】
 今の話は党の正式な考えではない、個人的な考えとおっしゃったが、そういった社会というのは例えば立憲民主党も同じような社会を目指していると思う。国民から見て、今、立憲が政党支持率が高いのであれば、じゃあそれを目指して立憲にみんなで集まればいいじゃないかと言うような人もいる。その中で、民進党が存続を決めて今も残っているが、なぜ民進党が残らないといけないのかということをどういうふうに説明されるのか伺いたい。

【幹事長】
 それは民進党が過去に、民主党時代から、この20年という歴史の中で明確に自民党としっかりと政権選択ができる政党としての歩みを私達はしてまいりましたから。昨年の総選挙のいろいろな状況の中で、新しくできた希望の党さんや立憲民主党さんのところに民進党が参加をするという選択肢は基本的に全くないと思っていますので、それぞれの政党の中でまずきちっとアイデンティティーを確立しながら、その中で何ができるかということを模索していくことが当然だと私は思っています。
 第1段階として統一会派というのがあり、その次に場合によっては、政策・理念がさらに一致して旗印が共通であれば、それは一つの党にどこかでどうなるかということの段階になっていくのでしょう。
 しかし、今、我々は今日まで築き上げた理念や政策の中で、修正すべきものは修正をしながらも、やはりしっかりと国民の皆さんにもう一度信頼され期待されるような政党として政権を目指す。そのことはすなわち国民の皆さんに選択の機会を与えさせていただけるような努力をしていくということですから。
 何も我々のところに「立憲民主者に寄ればいい」なんていう声は誰一人からも聞いておりませんので、それは岡本さんの基本的な考え方はそうであっても、我々はそういう考え方は全くしてないということであります。

○首長選挙の対応について

【フリーランス・安積記者】
 名護市長選を応援されて手応えがあり、昨日の日曜日に二つの市で元民主党議員の市長が誕生したと。一般的に、首長選について党として資金的な援助はされているのか。

【幹事長】
 しておりません。

【フリーランス・安積記者】
 2年前だが、都知事選の告示の翌日の7月15日付で、当時民主党が応援した鳥越さんに対して2000万円の寄附がされているが、これはどういう意味で寄附されたのか。

【幹事長】
 最初の(質問の)地方選挙で、今、私ども執行部としてはそういう資金的援助はいたしておりません。
 2年前の都知事選挙、私ども執行部ではなかったし、当時の事の経緯も全く私ども知る由もありませんので、申しわけありませんが、その時がどういう経緯だったのか答える立場に私はありません。

【フリーランス・安積記者】
 これは改めて書面か何かで質問をしたら、お答えいただけるか。

【幹事長】
 基本的に書面で出していただければ何らかの対応はしなければいけないと思っています。今の時点で、現執行部ではお答えできないということです。経過を調べないとわかりません。

【フリーランス・安積記者】
 ざっと見たところ、これは鳥越さんのケースだけなぜか2000万円寄附されている。しかもその選挙の時のタイミングなのだが、これについてはどういうふうにお感じになっているか、幹事長の個人的な見解でいいので伺いたい。

【幹事長】
 個人的な見解も含めて、私自身は今そのことについてお答えする材料がありませんし、私は個人的には政党が推薦なり支持しなければ我々がそういう資金援助をするということはできないと思っていますので、やはり党の推薦なり支持なり、場合によっては思い切って公認を欲しいという方がいれば、それはその時にきちっとした対応をするということになりますので、そういうことが条件だと思っています。

○松本副大臣「何人死んだ」発言・名護市長選について

【毎日新聞・眞野記者】
 先日、松本内閣府副大臣が沖縄に関する不適切発言をして辞任された。その受けとめと、民進党としてどう対応されるのか。また、名護市長選への影響をどう考えられているか伺いたい。

【幹事長】
 やはり松本前副大臣のあのようなやじは、これは許すまじきやじだと思っていますので、当然辞任に値するものだと思っています。
 同時に、松本さんについては前回もそういう問題等がありましたので、私どもは安倍総理の任命責任も当然とってもらわなければいけないという立場から、今後のそういった面での追及といいますか、責任を問うということは当然なことだと思っています。
 なお、手応えを含めてということですが、名護市は極めて接戦の状況ですから、少しリードしたといっても十分これは逆転される誤差の範囲内のリードだと認識しています。ただ、私が直接触れた名護市民の皆さんの感じは非常に熱気溢れて、「何としてでも当選させたい」という、この波といいますか感情といいますか空気といいますか、いろいろなところに私も応援に行っていますが、こういうものが非常に感じられたので、「投票箱のふたが閉まるまで油断せずに頑張ってほしい」ということもあわせて申し上げてきましたが、そういう形でやっていくことが非常に重要だろうと思っています。
 今、安倍内閣はある意味では一強政治の中で緩みがあるのかなと私ども思いを持っていますので、今後、国会でこういった問題発言等の問題が起きればしっかり追及もしていきたいと思っていますし、同時に、やはり政治家一人ひとりが自分の立場というものをわきまえて、責任というものを痛感しながら発言をしていかなければいけないのだろうと思っています。
 「やじは国会の華」ということもよく言われますが、それはやはり礼儀作法をわきまえてのやじというものも必要なのだろうと。やじが全てだめだとは言いませんが、やはり節度ある、そして礼儀作法をわきまえたものも必要であることは間違いないと思っていますので、我々他人ごとではなくて、自分自身も含めて、国会議員一人ひとりがしっかり考えていくことではないだろうかと思っています。