衆院予算委員会で6日、2018年度政府予算に対する3日目の基本的質疑に立った民進党会派の無所属の会の原口一博議員は、(1)陸上自衛隊ヘリコプターの墜落事故(2)安倍総理の訪韓と竹島問題(3)核廃絶と核抑止(4)朝銀信用組合の不良債権処理(5)憲法改正(6)FMSの問題点――等に関して取り上げ、安倍総理をはじめ関係大臣の認識をただした。

 冒頭、佐賀・神埼市で起きた陸上自衛隊目達原(めたばる)駐屯地に所属する攻撃ヘリ「AH64D」の墜落事故について、「点検を受けたばかりであったうえ、SOSもなく頭から突っ込んだ」という事故状況を受け、エンジンが止まっても不時着等ができるオートローテーションモードであった点を小野寺防衛大臣に確認したうえで、墜落後の爆発で飛んだものではなく、上から落ちてきた破片が事故現場の300m手前、400m手前等にあるとの証言を地元知人から得たことを紹介し、事故調査の参考にしてほしいと求めた。また、軽い打撲を負った事故現場の民家に住む女児の心のケアや、機体に使われている放射性物質に触らないよう周辺住民への周知などの徹底等を求めた。合わせて機体の耐用年数が規定されていない点も問題視し、事故に関して事務連絡室での対応ではなくレベルを上げて対応すること、また亡くなったパイロットの家族への万全の支援を安倍総理に要請した。

 核廃絶と核抑止の問題について、トランプ政権が発表した新たな核政策指針「核戦略体制の見直し」を取り上げた。河野外務大臣が原口議員とのこの間の質疑で「強靭な日米関係のために、平和安全法制が必要だった」との旨の答弁をしていることを踏まえ、「その論理で行けば、果たして自国民が核で蒸発するリスクを冒して、例えば日本が核で攻撃されたときに本当にアメリカは核の攻撃をするのかという設問が成り立つ」と述べ、河野外務大臣の認識をただした。河野大臣は「米国は万が一日本が攻撃を受けたとき、日本と共同対処することを条約上の義務としている唯一の国であるし、わが国は非核三原則を堅持する立場であるので、米国との核抑止をいかに高めていくか、米国と協議していく」と答弁。原口議員は「そこには大きなフィクションがある」と指摘した。

 原口議員がFMSの調達実績についてただしたのに対し、小野寺大臣は「一般では調達できない軍事機密性の高い装備品や米国でしか製造できない最新鋭の装備品を調達できる点で防衛力強化に重要」とする一方、「会計検査院等でさまざまな指摘があることを承知している」などと答弁。原口議員は特別国会で指摘してきたが透明性が高まっていない点をあらためて指摘。「FMS調達等が防衛装備品のなかにも混乱を生んでいるのではないかと考えられる」として、今回の事故と結びつける気はないがわが国に何が必要かを議論する必要があるとの認識を示し、安全保障・外交、陸自ヘリの墜落事故についての集中審議を求めた。