野党6党は8日午後、「財務省文書改ざん疑惑 野党合同院内集会」を開いた。

 国会の情勢について報告に立った那谷屋正義参院国対委員長は、同日の参院予算委員会理事会に提出を求めた文書について「一定程度前進が得られるものが出てくると期待していたが、出されてきたものはこれまでの資料そのものであって、財務省から示された見解も含めて(この問題が浮上した)先週末の域を一歩も出ていない状況だ。与野党が一体となって政府に開示を求めてきたが、何の回答にもなっていない。与党も開示を求めてきたはず。与党もあの程度で納得すること自体、自分たちの立場を低めるものだ」などと語り、政府・財務省・与党の対応を批判した。

 民進党を代表してあいさつに立った羽田雄一郎参院幹事長は、従来国会議員に開示されていたものとまるきり同様のものが提出されたことについて「まさにゼロ回答。(文書の提出を求めていた)与党にとっても重要な問題であるはずが、強硬に委員会を進めるのはあってはならないことだ」として、不十分な資料提供であったにも関わらず強硬に参院予算委員会の運営を行った与党の対応を問題視した。

 川合孝典議員はガンバロウ3唱の音頭でマイクを握り、「われわれは決して審議を拒否しているわけではない。(衆院可決から)30日後には予算が自然成立するという状況のなか、われわれは知恵の限りを尽くして審議を促進し、政府案のまずい点をあぶりだしていく、それが参院議員の役割だと考えている」と述べた。そのうえで、同日の参院予算委員会理事会でのやりとりで「文書はこれしかないということか」と念押ししたのに対し、「調査の過程」だとの回答が財務省から示されたことを紹介。「われわれはこんな回答を得るために参院を止めてまで戦っているわけではない」として、「この問題は政府が、与党が、そして財務省が自らの責任で明らかにしなければいけない問題だ。この問題を解決し、国民の心配を払拭するため、納税者が安心できる状況を取り戻すために一致団結して戦っていこう」と呼びかけた。