民進党をはじめ野党6党は15日、財務省「森友文書」改ざん問題野党合同ヒアリングを国会内で開いた。文書改ざん問題について財務省でどのような調査をしているのかヒアリングするために官房長の出席を要請していたが、官房長は出席をせず、また前回、議員団から提出を要求した資料の提出もなされなかった。

 ある議員は、「14件の文書を元の文書を出してくださいとお願いして出されなかったのは問題だ。本省決裁の5番目(添付1の5ページ目)の文書でまだ出していない部分があるのではないか」「(添付2)39ページで、書き換え後は右方に「別紙」と書いてあるが、書き換え前は『別紙1』となっており、『別紙1』があるということは『別紙2』があるはず。なぜ付いていないのか」などとさらに追及。財務省の担当者は「確認する」とし、提出文書以外の文書がまだあるのではないかという疑念を深めた。

 別の議員は、添付2の33ページ記載の「いい土地ですから、前に進めてください」と安倍昭恵総理夫人が森友学園の籠池氏に言ったとする発言を安倍総理が否定したことについて、「私たちが裏を取るための重要人物は2人しかいない」とし、安倍昭恵総理夫人付きだった谷査恵子氏と籠池氏を上げた。そのうえで、「谷さんはなぜかイタリア、籠池理事長はなぜか長期勾留。これは一歩間違うと口封じされているのではないか」と述べ、「全ては安倍総理の昨年2月17日の『関係していたら議員を辞める』この答弁をとにかく嘘だとばれないように正当化するために谷さんは日本から離れ、籠池さんもなぜか表に出てこれなくなり、決裁文書も書き換えられたのではないか」と指摘した。

 一部週刊誌で加計学園関連でも公文書が改ざんされているのではないかと報道があり、その事実関係の確認が内閣府の担当者に対して行われた。内閣府の担当者は、「(問題の)文書は今治市が作成している文書。中身は政府の立場では話はできない。内閣府の指示で(改ざん)という報道だが、議事要旨自体は今治市の出張の中での内部報告書用なので、国の立場から何か申し上げて指示することはない」と否定した。桜井充参院議員は、「他のことでは『記録がない』『記憶がない』と言っていたのに、なぜここだけはっきり『ない』と言い切れるのか」と加計学園問題でこれまで質問してきたことへの内閣府の対応の違いに疑念の声を上げた。

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