党役員会見に関する基本的な方針について

大塚耕平代表記者会見

2018年4月5日(木)15時30分~16時02分
編集・発行/民進党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=uYnJXn8tiRQ


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○森友問題・日報隠蔽等、相次ぐ政府の不祥事について

【代表】
 森友事件に絡んで、きのうNHKの報道等がありました。そして自衛隊のイラク派遣の日報問題も明らかになりました。もうここまで来ると「うそつき内閣」と言わざるを得ないと思います。
 財務省絡みの森友事件。防衛省の日報問題。厚労省においては年金機構の問題や、東京労働局長の発言の問題もあります。文科省は、前川前事務次官の講演に対する圧力。もろもろ考えると、かつてであれば、もうとっくに内閣総辞職に値する状況だと思います。
 きょう私も財政金融委員会で、麻生財務大臣ではなく麻生副総理に対して、これだけもろもろの不祥事が重なっている中で、内閣の綱紀粛正、そして総理に注進・諫言する意味も込めて、副総理として辞職をするおつもりはないのかと伺いましたが、現時点では考えていないと、こういうご答弁でした。
 さらには外交においても、ご承知のとおり、この極東情勢の中で日本が蚊帳の外に置かれている状況が徐々に明らかになってきています。外交をいわば得意としているかのごとくの安倍総理でありましたが、外交下手であるということも白日のもとにさらされ始めている。
 こういう状況であるにもかかわらず、どうやら懸案の「働き方改革」の法案も、また例の高度プロフェッショナル制度を入れて8本束ねて提出する方向で調整が最終局面を迎えていると聞いています。
 「隠蔽」「圧力」「権力濫用」、この三つが安倍政権の特徴だということが明々白々になってきました。どの角度から見ても「民主主義の危機」と言って過言ではないと思いますので、我々は安倍政権と厳しく対峙していきたいと思います。また、いかねばならないと思っております。

○新党結党 結集の呼びかけについて

【代表】
 そういう中で、ご承知のとおり、民進党としては「中道的な新しい党」「新しい民主党」をつくるという方針を決定いたしました。皆さんには既に談話でご報告申し上げているとおり、4月1日に立憲民主党・枝野代表と希望の党・玉木代表に、まずは我々がそういう方針であるということを電話でご報告を申し上げ、その後、4月3日に両党の幹事長に対して増子輝彦幹事長から書面で、新党への結集、民主主義を守るために安倍政権と対峙するべく結集をしていただけないかという要請をさせていただきました。
 立憲民主党からは、福山幹事長から増子幹事長に対して、それは難しいというようなご回答をいただきました。もちろん私宛てに書面でも回答いただきました。
 そういう中で、希望の党は今、ご承知のような状況でありますので、私どもとしては玉木代表ほか、新党に結集してもいいという皆さんがもしいらっしゃれば、その動きに呼応していきたいと思います。
 完全無所属の皆さんにも声をかけていくつもりでございます。


■質疑

○相次ぐ政府の不祥事について(1)

【NHK・稲田記者】
 2点伺いたい。
 安倍内閣、このところさまざまな問題が相次いでいるのはよくわかる。一方で、代表おっしゃったように、これだけでもうとっくに内閣総辞職に値する状況だとなりながらも、そうなっていないのはなぜか。また、そういうふうにするために民進党としてどう臨んでいくのか。
 また、国会のほうで、審議に応じないという声も出ているが、特に参議院で野党第1党を持つ民進党としては、きょう夕方、あす以降、どういう姿勢で臨んでいくのか。決算委員会に出ていくのか。そのあたりを伺いたい。

【代表】
 まず1点目ですが、やはりこういう状況でも内閣が生き延びているというのは、これはもうとりもなおさず野党が弱いからでありますので、大いに反省しています。そういう意味でも、野党がしっかりと大きな固まりになる努力は引き続きしていくつもりであります。
 2点目でありますが、安倍政権の体質を三つ申し上げました。「隠蔽」「圧力」「権力濫用」、この三つが体質であることはもう明らかなので、審議に応じないという姿勢では結局権力濫用、つまり彼らだけで国会開いて物事を決めていける状況でありますので、またその状況をみすみす看過することになりかねないので、むしろしっかり審議の場で追及していくほうが効果的ではないかと思っています。
 したがって、我々としては極力審議を行い、その中で厳しく追及していくということをやりたいと思っていますが、野党間の連携も必要ですから、衆議院もまだもめているようですので、衆議院の状況も見きわめながら対応は考えていきたいと思います。

○陸自イラク日報隠蔽問題・憲法論議について

【共同通信・河内記者】
 イラクの日報の関係の問題で、昨年の3月にわかっていたが対応が遅れたということを含めて、改めて今回の日報の隠蔽問題に関しての受けとめと、それに絡んで、安倍政権は9条に自衛隊を明記する改正論議を進めているが、その中での今回の日報問題が発覚したという文脈から、自衛隊を明記するための今後の憲法改正論議に与える影響をどう見ていらっしゃるか伺いたい。

【代表】
 まず1点目ですが、ツイッターでもツイートしましたので読んでおいていただけるとありがたいですが、まず、当時の稲田防衛大臣がこの報告を受けていなかった、つまり日報の存在を知らなかったかどうかというのは疑わしいと思っています。何しろ「うそつき内閣」ですから。これまでさんざん事実と違うことを国会で述べてきたわけですから、稲田大臣が「私は知らなかった」と言うのは、まずは疑わしいと思っています。
 どちらにしても大問題。つまり、知っていたとすれば、去年からの一連の発言は全部虚偽答弁になりますし、知らなかったとすれば、これはもうシビリアンコントロールがきいていなかったということですから、どちらにしても不適格な方を防衛大臣という非常に重要なポストにつけていたということがこれで明々白々になりましたので、もう申し開きの余地のない状況だと思います。
 2点目でありますが、いつも申し上げているとおり、国会は国民の皆さんの代表で国権の最高機関と憲法で定められているわけですから、その国権の最高機関に対して、堂々と虚偽答弁を繰り返す内閣ですから、この内閣が憲法を語る資格はないです。だから、自衛隊を明記する、明記しない、そういうことをまことしやかに語る前に、まず現行憲法の基本的なところを守る姿勢を示していただきたい。それがなければ、そもそも憲法改正論議など成り立たないと思っています。

○若者の活字離れについて

【「フランス10」・及川記者】
 活字離れについて2点伺いたい。
 全国の大学生協連の調査によると、1日の読書時間について大学生の53%が「ゼロ」だった。そこで大塚代表に、大学生に向けて読書の大切さや楽しさについて伺いたい。
 もう1点が、大塚代表は大変分厚いご著書を書かれたが、普段大変お忙しいのに、学術書を読んだり自分の思想・思索を温める機会・時間はどのようにつくっているのか伺いたい。

【代表】
 大学生の皆さんには、数年前に信州大学の学長が入学式でおっしゃったことを、やはり同様にお伝えしたいです。信州大学の学長が入学式で、「スマホやめますか、学生やめますか」と、そういうご発言をされたのですね。
 物議はかもしましたが、やはり人間の時間は限られていますから、何かにその時間を投入すれば、その分ほかのことはできなくなりますから。かつてであれば読書なりいろいろ物を考える時間に若者が充てていた時間が、スマホをいじったりゲームをやったりとか、そういう時間にかなり費やされているような気がしますので、やはり限られた時間ですから、学生の皆さん、若者の皆さんには、限られた時間をどのように使うかというのはやはりよく考えてほしいなと思います。
 2点目ですが、1点目と同じです。私自身も皆さんと同様に1日は24時間しかありませんから、その中で極力、あまり生産性の高くない時間帯があるとすれば、その時間はほかのことに、つまり情報を吸収したり物を読んだりというふうに費やすように注意はしています。

○相次ぐ政府の不祥事について(2)

【テレビ朝日・村上記者】
 冒頭発言に関連して伺いたい。代表がおっしゃったもろもろの問題に関しては、どこに責任があって、どう責任をとるべきだとお考えか。

【代表】
 皆さんが所属していらっしゃる会社もそうですし、スポーツのチームでもそうですが、監督であったりキャプテンであったり、あるいは社長であったり、やはりその組織のガバナンスを担っている人たちが緩めば当然組織全体が緩むという傾向は否定できないと思います。
 したがって、ここまでいろいろな省庁でいろいろな問題が起きるということは、明らかに内閣総理大臣としての安倍総理の責任です。この5年間、どのような姿勢で我が国を舵取りしてきて、霞が関に指示を出していたか、そして霞が関に対峙していたかというのがもう明々白々になりましたので、これだけの事態は明らかに総理に責任があります。
 したがって、きょう財政金融委員会で副総理に申し上げたのは、総理がなかなかやめないから、副総理としてこういうときは注進・諫言する意味で、副総理としてまさしく今こそやめどきだと、そういう意味で申し上げました。そういうふうに考えています。

【朝日新聞・河合記者】
 国会情勢に絡んで。衆院側の状況だが、今、与野党の国対委員長会談を野党側が申し込んでいる段階で、なかなかこれを与党側が応じないという状況がある。これまでのいろいろな問題に積み重ねて、きのうのイラクの問題もあったが、この状況の中で国対委員長会談さえも応じない与党の姿勢についてどのようにお考えか。

【代表】
 考えられないですね。
 それは、ここまで申し上げている内容と全部関係するのですが、(自民党の)森山国対委員長は大変温厚でいい方だと思います。さりながら、やはり政権を預かっている与党として、国会は国権の最高機関で、そして国会に対しては丁寧に対応するというのは、これは国民の皆さんに丁寧に対応するということと同義ですから。ところが、国会が空転しても最後は自分たちだけで、職権で委員会や本会議を立てて物事を進めればいいというふうに内心思っているからこそ、国対委員長会談に応じないわけです。
 これは数年前、少なくとも我々が政権を取るその前の段階の自民党。まあ麻生さんの時は結構大変だった、ひどかったような気がしますが、さらにそのもっと前、小泉さんの時ですら、もう少し国会に対しては丁寧に対応していたと思いますから、あの温厚な森山さんにまで安倍総理の人格・体質が影響していると思います。ゆゆしき問題だと思います。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 安倍政権は「うそつき内閣」だから安倍さんはやめてくれと。結局、民進党は衆議院議員がいないから、内閣不信任も解散を求めることもできないから、安倍さんかわれと。あるいは、そういう状況だからせめて希望から衆議院議員に出戻ってもらうと、そういうことなのか。本気で総選挙を求めておられるのかどうかというのは、どんなふうなお考えなのか。

【代表】
 本気で求めています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 本気で求めておられるので、やはり希望が欲しいということなのか。よくわからないのだが、要するに安倍さんを倒すために帰ってもらうのか。「新しい民主党」とか「中道」とか云々という議論とかみ合ってない、国民に何も伝わらないと思うが、その辺はどうなのか。

【代表】
 伝わるように努力します。
 これまで開示させていただいている情報が全てですので、民主主義を守るため、国民生活を守るために、「中道的な新しい党」「新しい民主党」を新しくつくるということでありますので、それ以上でもそれ以下でもありません。しっかり伝わるように努力したいと思います。

○長時間労働をなくすための政策について

【「フランス10」・酒井記者】
 ゲイレポーターの酒井佑人です。若者のブラック企業問題について伺いたい。
 2016年、民進党の掲げる「働く人を守る、働き方を変える重点政策」で、「効率的な働き方を促し」とあるが、この「効率的な」というのは大塚代表の中で具体的にどうお考えか。
 それと、「残業時間の上限を規制し、退社から翌朝の出社まで11時間の間隔を義務付け」とあるが、退社から出社で11時間というのは、冷静に考えてみると、睡眠時間が例えば7時間、8時間だとして、通勤時間が例えば往復1時間だとすると、これで健康で文化的な生活ができると大塚さんはお考えか。

【代表】
 「効率的な働き方」と言うときに、安倍さんなどは「効率的=労働生産性を上げる」みたいな発想になっているわけです。我々はそうは考えていません。「効率的な」というのは、そのクリエイティビティを発揮できるとか、やはり働く皆さんが気持ちよく、まさしくクリエイティビティの高い働き方ができる、これが「効率的」という意味だと思います。
 労働生産性の定義については、3月1日の予算委員会で、安倍さんが本質的な構造を理解していないというのはそれなりに指摘させてもらったつもりですが、「効率的=短い時間でたくさんの労働をさせて、経営側にとって労働単価が下がる」ような、そういう働き方が「効率的」という意味では全くありません。安倍さんはそう考えているみたいですが。
 私たちはそうではなくて、働く皆さんがクリエイティビティを発揮できるような状況。つまり、そのためには生活も安定し、そして生活の中で余暇を楽しんだり、心の余裕ができるような状況でなければ、そういう私たちの望む姿にはならないと思っていますので、「効率的」という言葉の意味がかなり違うと思います。
 それから2点目ですが、確かに11時間というと、きょう21時まで働いたら、最低あしたの8時までは出てくるなと、こういう話です。21時まで働いて8時に出てくるって結構大変ですから、インターバルはもちろんもっと長いほうがいいと思っています。
 ただ、ドイツで11時間のインターバル規制をやっているんですね。3年前に長妻さんと一緒にドイツに行った時に、このドイツのインターバル規制の実情を私もしっかり把握させていただいたのですが、ドイツも「11時間」は「最低11時間」あけろということですから。日本は、そもそもインターバル規制という概念そのものが今明確にない中で、まずはそういうインターバルという発想が必要なんだというところにコンセンサスを形成して、そこから先は、じゃあ最低何時間あけるんだという次のステップに行くと。そういうことになります。

○新党結党 結集の呼びかけについて(1)

【日本テレビ・清田記者】
 希望の党の玉木代表との党首会談は入ったか。調整中であれば、めどとか、いつぐらいまでに開きたいとか教えていただきたい。

【代表】
 私が聞き及んでいる限りでは、希望の党の皆さんは両院議員懇談会をされると聞いていますので、両院議員懇談会の結果を見きわめた上で、今こちらから党首会談を申し出ているわけですから、あちらから何かレスポンスがあれば、できるだけ速やかに対応したいと思っています。今はまだ決まっていません。

○相次ぐ政府の不祥事について(3)

【時事通信・小松記者】
 昨今の問題だが、財務省の公文書改ざんは政治を意識したがために過度の忖度(そんたく)が働いたと言われて、防衛省のほうはむしろ政治を無視するというか、防衛大臣の説明が本当ならばだが、政治に報告を上げていなかったと。この二つの問題、いずれも政府が役所の責任にしようとしている。この姿勢について、いかが思われるか。

【代表】
 役所の責任にするなどという姿勢は、今後道断です。組織の長は、やはり実務的に責任をとって終わることができないような重大な問題が起きたときには、全ての責任を一身に担って事態の沈静化を図るというのが仕事の一つですから、もうこういう事態になって、役所の責任に委ねて大臣が居座るというのはあり得ないことだと思います。
 だから、それを言ってしまえば、冒頭申し上げたようにもう複数の役所でいろいろなことが起きているわけですから、全体の長は安倍さんですから。ちょっと信じられない状況だと思います、今は。マスコミの皆さんにもぜひご協力をいただいて、権力と対峙するのがマスコミの皆さんのレゾンデートルだと思いますので、ぜひご協力をいただきたいと思います。

○新党結党 結集の呼びかけについて(2)

【時事通信・小松記者】
 新党に関して、民進党出身者の結集を呼びかけるということだが、民進党出身者の中には、去年の衆議院選挙の際に党の機関決定に従って希望の党に行かれた人もいれば、みずからの判断で民主党・民進党とたもとを分かった方もいると思う。これはいずれも大塚代表の念頭にある呼びかけの対象に入っているか。加えて、自由党の小沢代表にも呼びかけをされるということでよろしいか。

【代表】
 新党の呼びかけの対象は、これは私の頭の中では、「このカテゴリーの人はかける」「このカテゴリーの人はかけない」という、そういう区別はありません。何しろ新党を立ち上げるわけですから、民主主義を守る、国民生活を守るという観点で、今が民主主義の危機だと思っていらっしゃる方はどなたでも結集はしていただきたい。
 ただし、新党協議会が始まるわけですから、その新党協議会の中で決まってくるさまざまな内容を見て最終的にそれぞれ皆さんがご判断されるのだと思いますので、現時点で「どなたは結集していただきたい」とか「していただきたくない」とか、そういう考えは私の中にはありません。
 そういう意味では、小沢さんにも間接的に今のこの状況は伝わっていると思いますので、小沢代表がどのようにお考えになるかということであって、直接お会いするとか、今そういうことにはなっておりません。

【「フランス10」・及川記者】
 2点伺いたい。  大塚さんは新党の代表になりたいというお気持ちはあるか。あるいは、代表はどのようにして選ぶべきだとお考えかというのが一点。
 それと、新党ということで、経済政策に限って言えば安倍政権に対するどのような経済政策を旗印にしようとお考えか伺いたい。

【代表】
 両方とも新党協議会で決まっていくことですから一切予断は抱いていませんが、現時点で申し上げられる範囲で言えば、新党の代表はいずれかの段階ではきちっとした決め方をしなくてはならないのですが、スタートの段階では新党協議会の中で決まっていくということだと思っています。
 2点目は、これも新党協議会の中で綱領と基本政策をたぶん議論することになると思います。
 しかし、元民進党の仲間を中心に呼びかけているわけですから。いつぞやも申し上げたかもしれません、安倍さんの考え方は、非常にデフォルメして言えば「経済がよくなれば生活がよくなる」と言っているわけですが、この5年間でそうならなかったわけです。労働生産性と実質賃金の関係も、この間グラフで見ていただいたとおりですから。安倍さんは「経済がよくなれば生活がよくなる」。我々は「生活がよくなれば経済もよくなる」という、このレトリックで考えていますから、基本的に違いがあると思います。
 だからその辺をより国民の皆さんにきちっとわかっていただけるように、我々はもう少し丁寧なアピールをしていきたいと思いますが、この今の部分ももちろん新党協議会の中で議論されて決まっていくことですから、今のはあくまで現時点での私の個人的意見です。

【共同通信・河内記者】
 新党の関係で2点伺いたい。
 先ほど、党首会談はレスポンスがあればできるだけ速やかに対応したいと。これは、早ければ週明けにも党首会談を希望の党の玉木さんと行いたいということでよろしいか。
 希望の党側はあした両院議員懇談会を開いて新党結成に関しての議論を進めていくということだが、ざっくり言って、この新党の議論に関して希望の党側に期待することをどうお考えか伺いたい。

【代表】
 党首会談は、繰り返し申し上げますが、こちらから今申し出ているわけですから、玉木さんからレスポンスがあれば速やかに開催したいと思っています。今申し上げられることはそこまでです。
 それから、これは希望の党と民進党が合流する話ではありません。
 そこのところを念押しした上で、しかし今、希望の党の中にいらっしゃる皆さんにも期待したいことという意味で申し上げると、やはり民主主義の危機だという認識でこの呼びかけをさせていただいておりますので、従前から申し上げているように、次の総選挙の対立軸は民主主義を重んじる政権を樹立したいと思っている人たちと、民主主義を多少軽んじてでも強引に自分たちの主張を実現していこうとしている勢力と、この戦いだと思っていますから、前者の立場に立って民主主義を重んじるという観点で結集していただけるならば、やはり細かな、あるいは多少の政策の個別分野での違いをお互いに調整して乗り越えてでも結集していただきたい、というのが期待している点です。

○相次ぐ政府の不祥事について(4)

【NHK・稲田記者】
 これほどいろいろな問題が出てきて、責任は安倍総理にあるとおっしゃっていたが、安倍さんはどういう責任のとり方をすべきだとお考えか。

【代表】
 安倍さん、もう5年間も総理をやっておられるわけで、自民党の中には安倍さんにかわって総理をできる人は何人もいると私は思っていますので、おやめになって禅譲されたらどうかと思います。とりあえずは、岸田さんでもいいし、石破さんでもいいし、小泉進次郎さんでもいいし、禅譲をして、その次の方がきちっと総選挙に臨まれるというのも一つのあり方ですし、私は個人的意見を言えば今はそれが一番いいと思います。
 安倍さん、やはりちょっと反省していただきたいのは、安倍さんの売りは経済だったのです、最初は。マネタリーベースを2年で2倍にしたらCPI(消費者物価指数)が2%になって、そしてデフレは脱却し、経済は好循環になって、その結果、「経済がよくなれば、生活がよくなる」。これを主張して、もう5年もやったんですから。
 その結果、5年たってマネタリーベースは4倍になって、ところが直近の2年を見たら、CPIは下がっているし、BMI(予想インフレ率)も下がっている。おまけに、この5年間、労働生産性の伸びに実質賃金の伸びが追いついていない。その結果、労働分配率は下がった。もう、やめていいでしょう、そろそろ。
 そこにこれだけの不祥事も重なってきているということですから、潔く他の方に禅譲されるのが一番いい責任のとり方ですし、やはり国のトップがこういう責任のとり方をすると、企業の皆さんも、他の組織の皆さんも、やはりそういうモメンタムというか精神構造が波及していくのですね。だから、総理の言動の責任は本当に重いと思いますので、ぜひ適切な対応をしていただくことを期待したいと思います。