前原誠司議員は、4日午後、衆院予算委員会の基本的質疑に臨み、マイナス金利導入に伴う危険性について安倍総理、黒田日銀総裁の姿勢を追及した。

 この中で前原議員は、「追加緩和というカンフル剤を打ち続け、いつかは良くなるだろうと言っているが、ほんとうに良くなるかわからない。それが財政赤字につながるかもしれない。そういう危険を持つ政策に、国民はいつまでもだまされてはいけない。『この道しかない』ではなく『この道は危ない』」と訴えた。

衆院予算委員会の質疑の様子

 日銀のマイナス金利導入については、「実質金利はすでにマイナスだ。資産を持っている人は目減りしている。逆に、国のような借金のあるところは借金が減っている。つまりは国民の資産を、この低金利政策によって国の借金軽減に結びつけている。付け替えになっている」と明らかにした。

 日銀が物価安定目標2%の達成時期を4回も先送りしていることについては、「17年度前半に達成できないとすれば、(日銀総裁は)オオカミ壮年。もう先送りできない。日銀総裁いわく『最強の手段』であるマイナス金利という追加手段を得たのであれば、必ず17年度前半に2%を達成すると約束したらどうか」と追及すると、黒田総裁はたまらず「2%物価目標の早期達成は、日銀の強いコミットメント。それに従って必要があればちゅうちょなく、量・質・金利という3次元の追加緩和手段を駆使して、目標の達成に全力をあげることを誓う」と約束した。