民主党は3日夜、両院議員懇談会を党本部で開き、安倍政権と対決するための民主、維新、共産、生活、社民の野党5党の連携と維新の党との合流について意見交換を行った。

 岡田克也代表は冒頭のあいさつで、維新の党との合流について、「私自身、いろいろ考えるところもあったが、7月には参院選挙がある。そして今の安倍政権の憲法無視の暴走ぶり、国民生活をないがしろにする経済政策のなかで、野党が結集して立ち向かっていかなければいけない。維新の党とは特に考え方が近く、両党が1つになる必要があると判断した。7月の参院選挙でしっかり結果を出すためにも合流を成功させたい。衆参ダブル選挙という声も聞こえるなか、ここできちんと態勢を整え、1足す1が3にも4にもなる新党を実現していきたい」と述べた。

 懇談会ではまず、枝野幸男幹事長が野党5党の連携について、その合意事項をあらためて報告。民主党としては選挙協力という言葉は使わず、「具体化に際しては、各党や各地域の立場と事情を相互に配慮しつつ、最大限の効果を生じるように努力する」という幹事長間での合意に尽きると強調した。

岡田代表

 維新の党との合流をめぐっては、岡田代表が松野代表との党首会談での合意の内容や確認事項、今回採用する1998年に旧民主党と旧新進党の一部が合流した際の具体的な手続き方式を含めて丁寧に説明。それを受け、出席議員からは13人が、「なぜ党名を変えるのか、なぜ今合流しなければいけないのかという声が地元の集会でも上がっている。長年支えてくれた党員・サポーターの気持ちを考えてもらいたい」「党員・サポーターや自治体議員など今まで地域で歯を食いしばってきた人々に対してきちんと説明する機会が必要ではないか」「国民の期待を受け止め、安倍政権を倒すためにいい決断だったと思う。国民の期待がさらに広がるようにより大きな合流になっていくよう考えてもらいたい」「せっかくの合流なので国民にアピールできる状況をつくってほしい」「われわれが大切にしている政策があるので、政策・綱領チームでしっかりと主張してほしい」など多岐にわたり発言した。そのほか、今後の党員・サポーターの募集のあり方を問う声や、候補予定者によってはすでに作成している選挙機材の作り直しの資金協力を求める声もあった。

 こうした意見を受け岡田代表は、「活発なご意見に感謝する。いずれも非常に重く受け止めたい」と謝意を示し、「私自身も民主党には愛着があり党名も好きだが、参院選挙でしっかりと安倍政権と対決できる戦いをすることが民主党の役割であり、自分の役割でもある。そのために決断した」と理解を求めた。