民進党の江田憲司代表代行は28日、就任後初めての記者会見を国会内で開き、「民進党とは、民とともに進む、歩む。特に社会的に弱い立場にある方々とともに歩む。ここが安倍政権との最大の対立軸、対抗軸になる」と民進党の本旨を語った。

 強い者をさらに強くすれば、そのおこぼれが弱い立場の者にもいくとする安倍政治では、「日本の将来を切り開けない」と強く批判。それに対して「経済成長は重要であり、その果実である税収、そして改革政党という真骨頂を発揮して行革、税金の無駄遣いの解消から出てきた財源を、社会的弱者のために重点配分していく。常に弱い立場にある方の味方だ。例えば、低所得者、低年金のお年寄り、1人親家庭、貧困家庭の子ども、障害や難病をお持ちの人々などに光を当てる」のが民進党の目指す政治だと説明した。

 予算編成や予算配分は権力そのものだと指摘し、「政権交代を目指すというからには、安倍自民党政権とは全く異なる観点から予算の配分を抜本的に変えていく。それが政権を取るという意味。そういったものを目指して民進党はしっかりやっていく」と抱負を語った。

 民進党として初めて臨む4月の衆院補欠選挙については「安倍政権の評価を問う選挙。民進党結成以後初めての国政選挙である。この勝敗がその後の政局に大きく影響するとはっきり言える。私も京都、北海道にも入り応援する。昨日(候補予定者の)2人のスピーチを聞いて、お世辞抜きにこんな立派な若者がいるのだと思った。心から応援したい。しっかり勝ち抜きたい」と力を込めた。

 政府・与党が検討中の待機児童解消に向けた緊急対策については「財源の手当てもせず、保育の質を落とし、親や子どもにリスクを押しつけるという的外れ、期待はずれの案だ」と切り捨てた。「民進党は(待機児童問題を)真正面から受け止めて、保育士の給与5万円アップだけでなく、一時保育、病児保育などきめ細かい保育サービスを大事にしている」と述べた。