岡田克也代表

 岡田克也代表は29日午前、NPO法人「僕らの一歩が日本を変える。」が主催した「高校生100人×国会議員vol.6ー振り返れば道。目の前には未知。ー」に参加、「もっと政治に関心をもってもらいたい」と若者の積極的な政治参加を呼びかけた。今回6回目となる同企画は、全国から集まった高校生100人が永田町を舞台に政治家とさまざまな議題について徹底討論し、 最終的に高校生の意見表明としてマニフェスト形式で発表を行うもの。これまでに国会に議席を持つ全政党から累計180人以上の国会議員が参加している。

 開会式で政党代表としてあいさつに立った岡田代表は、「皆さん、民進党って知っていますか」と切り出すと、「民主党と維新の党が一つになって27日にできた、まだ生まれたてのほやほや。ぜひ民進党という名前をぜひ覚えていていただきたい」とアピール。今の安倍政権の暴走に歯止めをかけていく、国民に対し与党とは違う考え方の選択肢を示していくという野党第1党の役割をしっかり果たすため、より力強い野党を目指して新党結党に至ったと思いを述べた。

 そのうえで、「政治はいろいろな力関係のなかで決まっていくので、今後高齢者の占める割合がさらに高まっていくなかで、(若者と高齢者の)どちらの声がより大きいかということが現実には非常に影響してくる」と指摘。「若い世代の皆さんにはもっと政治に関心をもってもらいたいし、声を上げてもらいたい」と呼びかけた。

高校生に政治参加を呼びかける岡田代表

 若い世代に消費税増税への反対派が多いという調査結果にショックを受けたという岡田代表は、会場の高校生に消費税を上げていくことへの賛否を尋ね、賛成6に対し反対4という結果に「ほっとした」とコメント。民主党政権時に「若い世代のために責任を果たさなければいけない」という思いのなかで社会保障と一体改革として消費税増税を決め、それまでの年金・高齢者医療・介護といった「高齢者3経費」に充てることとされていたものを子ども・子育て支援や現役世代の医療を加えた「社会保障4経費」に消費税増収分の全てを充てることとしたと趣旨を説明した。少子高齢社会で社会保障費が毎年1兆円ずつ増加していくなか、それを消費増税と借金を増やしたことで補っているのが今の財政だとして、「10年前に比べて借金は300兆円増え、1千兆円を超えている。借金が増え続けるこの状況をなんとかしなければいけない。そのためにも若い人にはもっともっと政治を関心をもってもらいたい」と求めた。

 待機児童問題にも言及し、その最も大きな要因となっている保育士不足の背景にある保育士の給与の低さや、妊娠した途端に保育所探しを始めなければいけない現状を変えていくためにも若い世代が声を上げていくことが重要だと強調。「若者が政治への関心をなくせば、国の将来は危うい。各政党が主張している具体的な内容、そしてそれを本気でやる気があるのかどうかを、ぜひ皆さん自身で判断してもらいたい」などと訴えた。