民進、共産、生活の野党3党は23日昼、JR札幌駅前で合同の街頭演説会を開催し、「安倍政権の暴走を止めよう」とそろって訴えた。

 山尾志桜里政務調査会長は、「子どもの頃、本来安心できる家庭が必ずしも安心できる場所ではなかった。2人の息子を育てながら20年間、介護や福祉の現場で働き、自分も大変なのに『もっと大変な人がいる』と言って支え続けてきた」と池田まきさんの生き様を紹介。「政治は池田さんの人生に必ずしも優しくなかった。でもだからこそ、池田さんは優しい政治を目指している。本当の優しさと強さを持っている政治家が必要だ」「北海道から、市民のため、国民のための政治をスタートさせよう」などと訴えた。

 前原誠司ネクスト金融大臣は、「独善的な安倍総理を止めるためには野党が協力して安倍政権に勝たなければいけない」と強調。安倍総理が2014年の衆院選挙で「この道しかない」と訴えていたことに触れ、「この3年、日本銀行にたくさんの国債を買わせ、無理やり金利や為替を下げた。その結果企業は儲け、貯蓄を増やしたが国民の実質的な消費は民主党政権に比べて4兆円も減っている。賃金は減り、デフレや円安で物価が上がり、国民生活は苦しくなり、格差は拡大している。『この道』を止めようではないか」と呼び掛けた。

 細野豪志衆院議員は、「苦労しながらシングルマザーとして2人の子どもを育て、福祉の現場で政治に声が届かいない人たちの声に寄り添ってきたのが池田まきさん。政治家になることを運命づけられた家系の人が政治家になるような社会はダメだ」と述べ、これまで声が届かなかった弱い立場の人の声を届けることができるのが池田さんだと紹介。「安倍政権の暴走に対し、いま必要なのはアクセルではなくブレーキ。その役割を果たすのが野党だ」として、市民と野党各党が協力してその取り組みを進めていくことの重要性を訴えた。

 原口一博議員は、自身の名刺を掲げ、障害のある人に作ってもらい、1枚配るごとに50円が作り手に入ると紹介。「障害はその人にではなく、社会の側にある。私も重い障害を負った。池田まきさんと一緒に社会の側にある障害を取り除こう。ふつうに生活をしているふつうの人たちの声を国会に届けよう。池田まきさんと一緒にいまの不自由な社会を自由な社会に変えよう」と呼び掛けた。

 街頭演説会は松木兼公衆院議員が司会を務め、民進党からはこのほか石関貴史、木内孝胤、篠原豪各衆院議員、小川勝也参院議員が参加。共産党からは小池晃書記局長、穀田恵二国会対策委員長ら、生活の党からは山本太郎共同代表がそれぞれ参加した。