岡田克也代表は25日に神奈川県を訪れ、間近に迫った参院選に民進党公認で立候補予定の金子洋一(かねこ・よういち)参院議員とともに横浜市内を中心に街頭演説や練り歩き街宣を行った。同市の南区では岡本英子(おかもと・えいこ)神奈川2区総支部長と、また鶴見区・神奈川区では勝又恒一郎(かつまた・こういちろう)神奈川3区総支部長も参加して、民進党の政策や目指す社会像を訴えた。

岡田代表

 このなかで岡田代表は、「民主党と維新の党が古い殻を脱ぎ捨てて新しい民進党に結集した。私はこの新しい党を、もう一度政権を担える政党にしていきたい。われわれ一人ひとりが必死になって頑張って行くのでぜひ応援して欲しい」「衆参同日選挙が行われるのではないかとという話があるが、決めるのは安倍総理。それならそれでしっかり戦っていくしかない。受けて立つ」と力強く宣言。野党第1党として、常に政権を取りに行く気概を見せた。

 消費増税を2年間見送るべきとの決断をしたことについて、「持続可能な社会保障制度、1千兆円もの借金を抱えた不健全な財政を改善することは必要だと強く思っているが、現在の経済状況を鑑みると、消費増税をすることはあまりにも無謀だと考えた」と述べ、現在の経済情勢のまま国民の生活に大きな打撃を与える可能性のある消費税率引き上げることに反対する考えを強調した。

金子参院議員

 金子参院議員は、「最近悔しいことがたくさんあるが、一番悔しかったことは昨年の9月18日に安保法制が強行採決されたことだ。ほとんどの憲法学者の皆さんが違憲だと言っている。国民の皆さんの8割近くが説明不足だと言っている。みんなおかしいと言っている中で、ああいう強行採決が行われた。あんな形で採決が出来るなら、与党がやりたいことは何でも出来てしまう。そんな世の中にしてはいけない。われわれ民進党は、そんな世の中を改めていく」として、他の野党と協力して、安保法制を廃止に持って行きたいと述べた。

 金子議員は、「大事な政策の一つとして、まずは皆さんの懐を温めていくことだ」と述べた上で、「毎月毎月赤字になっていく家計簿を見て大変だなと思っている人は多い。不安を解消し、安心できるために収入を上げていくことが必要だ。消費増税をすることではない。また与党は軽減税率を導入するから大丈夫だというがこれは減税ではない。食料品だけ税率を据え置くということ。さらにこの軽減税率はお金持ちにより恩恵がある制度だ。私たち普通の人にとって恩恵のない制度なら導入するべきではない。皆さんの目線に立った政治を行う民進党を支えてほしい」などと語りかけた。

岡本総支部長

 岡本総支部長は、「アベノミクスで、株価が上がって大企業の社員の給料が上がったから経済が良くなったと言っているが、大企業の社員は全体の1割しかいない。日本の経済の底を支えてくれている人は中小零細企業の人たち。この人たちの給料が上がらなければ経済はよくならない。つまり、国民の生活は豊かになっていないということだ。そのような中で、消費税率を8%から10%に引き上げたら、私たちの生活はどんどん苦しくなる」と指摘し、民進党が消費増税を見送るべきだと表明したことに理解を求めた。「多くの国民は、社会保障制度がこの先どうなるのか不安に感じていると思う。年金、医療、介護、子育てに消費増税した分が充てられるということだが、具体的にどうなるのかが示されていないと多くの人が思っている。私たちは、皆さんと一緒になって、皆さんと一緒に進む日本の社会を作りたい」と述べ、民進党への支持を強く訴えた。

勝又総支部長

 勝又総支部長は、「今度の選挙では、二つの大事な争点がある。一つは平和の問題だ。戦後私たちが歩んできた平和主義は絶対に正しかったはずだ。この平和主義は崩してはいけない。今度の選挙は、この戦後の日本の歩みを正しかったと考える民進党か、これまで守ってきた平和をねじ曲げて、自衛隊を地球の裏側にまで出して戦争に関わろうとする今の自公政権かを、国民の皆さんに選んでもらう選挙だ。この問題は、戦後一番大事な政策的論点になると思っている」と話し、賢明な選択をしてほしいと述べた。

 もう一つの論点として社会保障を上げ、「日本は長らく先進国だと言われてきたが、気が付いたら社会保障では後進国となっていた。介護について言うと、2020年には介護士が25万人も足りなくなる。子育て支援については、全国で待機児童が8万3千人もいる。共働きの家庭が多い現在、この状況は問題だ。建物をいくら建てても解決はしない。介護と同様に人の問題で、保育士さんが足りなくなっている。そこで民進党は、介護士、保育士らの待遇改善法案を出している」と話し、私たちの政策を応援して欲しいと訴えた。

六角橋商店街を歩行遊説