岡田克也代表は9日、定例記者会見を開き、参院選に臨む決意をあらためて語った上で、新たに制作したポスターを発表した。

 この日、公表したポスターは事前用1種類、本番用2種類の計3種類。岡田代表はそれぞれのポスターについて、「国民(あなた)と進む。」は「結党の理念である『国民とともに進む』を表したもの」、「人からはじまる経済再生。」は「われわれの経済政策は、『成長と分配の両立』。これを一言で言えば、人に着目した経済再生が必要だということだ。安倍政権のように人を置き去りにする政策ではだめだということを表したもの」、「まず、2/3を取らせないこと。」は「安倍総理が改憲を考えている以上、そういう状況を作り出さないというのが最低限。そこから1議席1議席積み上げていくという決意を表したもの」と説明した。

参院選向けポスター3種

参院選向けポスター3種

 参院選に関連して岡田代表は、先般明らかになった自民党の政権公約に言及。自民党は、岡田代表が先般の党首討論で「社会保障の充実のために赤字国債もやむを得ない」としたことについて「無責任だ」などと批判しているが、これに対し岡田代表は「申し上げておきたいのは、まずは行革をしっかりやり、それでも足りなければ最終的に赤字国債もやむを得ないということだ」と反論。さらに民進党が提案した2年間の消費増税の延期によって必要となる社会保障費は3兆円であり、期限も規模も明確だと主張。「自民党は、ずっと赤字を垂れ流すかのように発信しているが、逆に自民党はどこまでやるのかがまったく明確ではない。人を批判するなら、自分がまず明確にするべきだ」批判した。

 また、菅官房長官が選挙応援のための地方遊説を行いたいとの意向を示していることについて「官邸の危機管理は大丈夫なのか」と疑問を示した。8日から9日未明にかけて尖閣諸島沖の接続水域にロシア、中国の海軍艦船が相次いで入ったとの報道を念頭に、「極めて異常な事態で、危機管理上重要なことが起きている。(選挙応援を優先して)総理も官房長官も官邸にいない中で十分な対応ができるのか疑問だ」と述べ、政府に再考を促した。

 舛添東京都知事の問題については、「都議会での追及もはじまったが、基本的には1問1答でしっかりと都民に対する説明を行うべきだ」とした上で、「これは都議会だけの問題ではない。対象になっているのは参院議員時代の行動であり、政党交付金を含む国の税金の使われ方の問題でもある。したがって国民、国会も関心を持たざるを得ない」とした。 さらに「現時点では都民、国民の納得のいく説明はできていない。今回がラストチャンスであることは間違いない。ここできちんと説明ができなければ、都知事の座に留まることはできないだろう」と厳しい見方を示した。

PDF「20160609ポスター「国民(あなた)と進む」」20160609ポスター「国民(あなた)と進む」

PDF「20160609ポスター「まず、3分の2をとらせないこと。」」20160609ポスター「まず、3分の2をとらせないこと。」

PDF「20160609ポスター「人からはじまる経済再生」」20160609ポスター「人からはじまる経済再生」