岡田代表は23日、遊説先の神奈川県相模原市内で記者団の取材に応じた。

【神奈川県選挙区について】

 記者団から、この1カ月での神奈川県内での岡田代表の街頭演説が3度目となることから、手応えを問われ、「神奈川はいちばん大変だから、何回でも来ますよ」と応じ、「今日もたくさんの人に来ていただいたし、国会議員が頑張って盛り上げてくれているので、必ず結果を出したい」と意欲を述べた。神奈川県選挙区の改選数は4。民進党からは金子洋一候補、真山勇一候補の2人が立候補しているが、自民・公明の3候補を含め、計12人で争う大激戦区となっている。

 過去の選挙での同選挙区での得票数にはかなり幅があることから、今回の選挙での戦略を問われ、「江田代表代行の地元でもあるし、維新の党と一緒になったことがうまく認識されていけば、相乗効果で1足す1が3にも4にもなると思っている」とした。

 金子候補、真山候補の浸透状況については「2人とも大変だ」と前置きした上で、「真山さんには確たる支持団体がないので、その分を議員の皆さんにお願いしている。何とか最後の最後には当選できるようにしなければいけない」と述べた。

【その他の課題について】

 この参院選から18歳選挙権が実現したが、今日から期日前投票が始まったことで18歳・19歳の皆さんも含めて実際に投票することができる。これを受けて、若い人たちに期待することは何かと問われ、「時代の分岐点だということ。この選挙は将来の大きな選択を迫られる選挙なので、10年、20年後に振り返って『ああ、あの時は本当に大事な選挙だった』と分かると思う。だから必ず投票に行ってほしい」と述べた。加えて、「憲法の平和主義をこれからもしっかりと軸に据えていくのか、アフガン戦争やイラク戦争に参加できる国になるのか、そこもしっかり考えていただきたい」「働き方も、不安な働き方が増えて若者は本当に大変な状況だ。やはり『流れを変えなきゃいけない』と思っていただきたい」と期待感を示した。

 ここまでの野党共闘の手応えについては「いろんな市民団体、他党の方にも来ていただいて、かなり盛り上がっている感じだ。巨大与党に対抗していく、そのために皆が力を合わせる、そういう選挙になりつつある。この新しい流れを大事にしていきたい。もちろん、軸になり先頭を切るのは民進党だ」と述べた。

 神奈川県を地元とする甘利前大臣の「政治とカネ」の問題については、「甘利問題は全く解決されていない。舛添さんの記者会見と同じ日に(活動を再開するという)話をされて、その後何も説明していない。非常に不透明なお金のやりとりがあったということについて、きちんと説明するべきだ」と述べ、安倍総理の責任については「主要閣僚だったのだから総理にも責任はあるし、UR(都市再生機構)は独立行政法人だから、安倍政権の中で起こったこと。全然知らん顔というのは許されない」とした。

 今日が沖縄慰霊の日に当たることについての所感を問われ、米軍基地の移設問題などをめぐる沖縄県と政府との関係がこじれている現状を憂い、「沖縄の皆さんの気持ちに寄り添った政策と進め方でやっていかないと、どんどん事態は悪化してしまう。政府には、しっかりと向き合って話をして力づくではなく納得づくで物事を進めてもらいたい。時間がかかるようでも、それしか道はない」と述べた。