緒方林太郎議員は30日午後、衆院予算委員会の基本的質疑で民進党7番目として質問に立ち、TPP問題について関係閣僚に厳しく迫った。

 緒方議員は、「今回のSBS方式による価格偽装で市場価格に影響はないのか」と、山本農水大臣に質問した。山本大臣は「調整金は市場価格には影響はないと思っている」などと答弁したが、緒方議員は、「調査結果が出る前になぜないと断言できるのか。これまでの試算に基づいて今回のTPP対策予算が出てきている。調査結果次第では試算に影響がでる可能性があり、補正予算の内容も変わるはずだ。調査結果が出るまでは補正予算の採決はできない」と厳しく指摘した。

20160930衆院予算委 緒方議員資料

20160930衆院予算委 緒方議員資料


※SBS米調整金問題

 SBS(売買同時入札)方式とは、安い輸入米が国内に流通しないようにするため政府の管理で行われる取り引き方式で、取引価格は公表されている。輸入業者と卸売業者が組んで行う。今回問題となったのは、輸入業者が卸売業者に調整金を支払う価格偽装を行い、高く見せかけていた輸入米が、実際は政府が公表している価格よりも安い価格で国内に流通していたとされていること。さらに、この時支払われた調整金が市場価格に影響を与えているのではないかと指摘されている。

緒方林太郎議員

緒方林太郎議員