民進党は19日午後、国会内でいわゆる年金カット法案について厚生労働省から説明を聞いた。

 衆院厚生労働委員会の野党筆頭理事である柚木道義議員は、この日に厚労委が職権で開かれたことを踏まえて、「大臣所信から職権で開かれたのは異例。国会の中での話では『所信なので法案審議とは別だ』と言うが、所信に入れば所信質疑になり、その後は法案審議というのが常識。年金がどれだけ減るのか、減るどころか増えるように見える試算ではなく、現実的な試算に基づいて、リアルな議論をしたいと思っている。(年金カット法案によって)年金受給額がしばらく3%下がった後に将来世代は7%上がるという国民に誤解がある。それは違うのは分かっているのだから、丁寧に正しい試算を出していただいて、現実的な責任のある議論をさせて欲しい」と誤解を与えることのないような試算を求めた。

 井坂議員も将来世代の年金受給額が7%増えるように思わせる試算に対して「そもそも(過去10年に年金カット法案を適用した数字を求めたのであって)将来推計のオーダーはしていない。厚生労働省が勝手に出した数字。この法案はこれから5年後に発動されて、大変な経済状況もあるはずなのに将来世代の受給額が確実に7%上がるということはないはず」と政府の試算が誤解を与えるようなことに苦言を呈した。