蓮舫代表は5日、神戸市東灘区を訪れて、NPO支援活動をしているNPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸と認知症の高齢者やその家族をサポートする目的で設立したNPO法人出会いが運営する「カフェサロン出会い」で意見交換会を行った。会合には井坂信彦衆院議員らも参加した。

■コミュニティ・サポートセンター神戸

CS神戸

 「コミュニティ・サポートセンター神戸」は自立と共生を目指し、より良い社会のために主体的に活動する人々をサポートするとともに、自らの活動を通じて、誰もが尊重され支えあう地域社会の実現を目指すサポートセンター。NPOを立ち上げる支援を行っているが、NPOをただ開いて終わりにするのではなく、「メンテナンスが大事だ」という。

 居場所づくりを重視しており、神戸市内で交流できるコミュニティをマッピングして情報共有してまとめた「みんなでつくろう!わが町居場所BigMapデータ集」という冊子を作っている。これには蓮舫代表も「すごい」と感嘆の声を上げ、「こういうのは行政が気付かないところ。世田谷区でも何曜日から何曜日に何の医者がどこにいるのかわかる医療マップを初めて作ってみたら、便利なことに気付いて行政が後押しすることになった。気付きは行政ではできない。あとは(市民に)どう届けるかだ」と行政には気付けない部分をNPOがフォローすることにより地域の利便性が高まると話した。民主党政権の成果である生活困窮者支援法により、地域の中で少ない報酬でも仕事を作れるようになったという意見も出た。

■カフェサロン出会い

カフェサロン出会い

 「カフェサロン出会い」は、赤ん坊からお年寄りまで、地域の住民が集えるカフェで、一人ひとりがお互いに支えあえるつながりを大切にしている。「認知症カフェ」と銘打って認知症患者やその家族の相談窓口を開き、それぞれの相談に1時間くらい使って認知症への対応をアドバイスしてきたが、いまは「地域カフェ」とうたっている。他にも地域住民が料理教室や英会話教室をやっていたりフリースペースとして活用されている。

 会合の参加者からは、介護だけではなく子育ての悩みも出された。単身赴任世帯で子どもと母親だけが自宅に残っている場合、シングルマザーに対するようなサポートがなく、子どもの登校時刻より先に仕事に出てしまうと誰も子どもを見る者がいない時間帯ができてしまうという悩みがあるという。そうならないように、子どもが低学年の間は会社が単身赴任の伴わない異動を考えてルールを整備して欲しいと要望があった。これについて蓮舫代表は、「(子育ての期間中の)お母さんが直面する課題の移り変わりが早いため、政治課題にならずに無視されてしまう。小1の壁と言っているうちに次から次へと課題に直面して、あっという間に子どもの就職の話になってしまう」と理解を示した。介護分野の派遣業について、派遣労働者の時給が高くなり正社員が職場に根付かないとして、介護を派遣業種に含めないで欲しいという要望も出された。

CS神戸