蓮舫代表は16日、党エネルギー環境調査会の玄葉光一郎会長らとともに神奈川県小田原市を訪れ、エネルギーの積極的な地産地消に向けた同市と株式会社鈴廣蒲鉾の取り組みを視察した(写真上は市民も出資した小田原メガソーラー市民発電所を視察する一行)。

小水力発電所遺構の視察

小水力発電所遺構の視察

 一行はまず、小田原市と地元企業の共同出資によるほうとくエネルギー株式会社が市民からの出資も得て設置した小田原メガソーラー市民発電所を視察した。この発電所の売電収入は地域に還元されるため、これにより地域でお金を循環させることができ、地域活性化にも貢献している。近くの山林にある戦前の小水力発電所の遺構も視察した。大正時代に建設された水路が今もそのまま残されており、現在は市民発電所と小水力発電所遺構をセットにして環境教育(エネルギーツーリズム)の場として活用されている。今後は小水力発電所の復活を含めた活用策を検討しているという説明を聞いた。

加藤小田原市長との意見交換

加藤小田原市長との意見交換

 小田原市役所では加藤市長とエネルギー政策について意見交換を行った。民進党はエネルギーの地産地消を進めるための分散型エネルギー社会推進4法案を提案するなど、分散型エネルギーの推進に積極的に取り組んでいるが、小田原市でも、ほうとくエネルギー、小田原市再エネ条例制定・エネルギー計画の策定、小田原箱根エネルギーコンソーシアムの設立などエネルギーの地産地消に積極的に取り組んでおり、今後もこの分野での連携を進めていくこととなった。

 株式会社鈴廣蒲鉾は、地中熱、太陽熱、コジェネレーション等の活用による徹底した省エネルギーを行っており、これらを視察した。特に、本社ビルはZEB(Zero Energy Building=年間の1次エネルギー消費量が正味でゼロとなる建築物)となっており、高断熱、地下水熱利用、太陽光発電、LED照明など様々な省エネルギーの工夫がなされていた。

鈴廣蒲鉾の視察

鈴廣蒲鉾の視察

 鈴木副社長との意見交換では、「エネルギー=電気」ではなく熱エネルギーの活用が重要であること、地方創生はエネルギーでという意見が出された。蓮舫代表は、地域が出資する分散型エネルギーによって地域内でお金を回す仕組みこそ重要であり、民進党としても分散型エネルギー社会推進4法案の成立を目指すなど、さらに取り組みを強化していく考えを表明した。

 視察には柿沢未途役員室長、エネルギー環境調査会の田嶋要事務局長、中根康弘事務局長代理、神山洋介事務局次長、辻元清美衆院議員、小熊慎司副幹事長も参加した。