衆院予算委員会で26日午後、2016年度第3次補正予算に関する基本的質疑で民進党の2番手として党代表代行の細野豪志議員が質問に立ち、(1)天皇陛下の退位(2)誰にでもチャンスのある教育――等の問題を取り上げ、安倍総理らの認識をただした。

 天皇陛下の退位について細野議員は、議論のきっかけは昨年8月8日の天皇陛下のおことばで、「象徴天皇にどういう役割を担っていただくか」という点であったと思うと指摘。そのうえで象徴天皇についての安倍総理の認識をただしたが、「国会で議論の途上なので」などとして答弁を回避した。また、国民の9割が退位に賛成するなか、政府の有識者会議がヒアリングした人の半分近くが退位に反対の意向を示したことを踏まえて、この構成に違和感を覚えると指摘。有識者会議がまとめた論点整理で退位を「全ての天皇を対象にする場合」に関する課題を23項目も列挙しているのに対し、「今上天皇に限った場合」に関しては課題が3項目であるのを見ても、「どういう方向での議論だったのかが垣間見える」と問題視した。細野議員は特例法での退位は憲法違反になる可能性があると指摘し、恒久的な制度として皇室典範改正の議論も行うべきだと問題提起した。細野議員はまた、女性宮家の創設や、皇位継承資格について女系の皇族に拡大することなどの議論も並行して行うよう求めた。

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