民進党は30日、法務・内閣(男女共同参画・子ども)合同部門会議を開き、「刑法(性犯罪規定)改正案」について、「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」共同代表の戒能民江氏、周藤由美子氏から話を聞いた。

 小さい頃からの被害も多く、約8割が顔見知りからの被害であり、誰にもどこにも相談できないことが多い性犯罪被害の実態について説明があった上で、長年待ち望まれてきた刑法性犯罪規定の改正について、「今回の改正案は十分ではないものの、しっかり国会で議論をし、一日も早く成立させてほしい」と切実な訴えがあった。

 ヒアリングに先立ち、有田芳生ネクスト法務大臣は「自民党は共謀罪法案を先に審議したいと言っているが、刑法改正案を先に審議するのが当然だ。性犯罪被害当事者から成立を待ち望む声も多く寄せられており、いまが大事な局面」と国会の状況を説明、相原久美子ネクスト内閣府特命担当大臣も「人権を守る取り組みを先に進めたい」とした。

 参加議員からは、性犯罪の再犯率の高さや、自殺を企図する被害者が多いこと等について質問があり、無理やりの性交、性暴力は犯罪であるという認識を社会に広めることが予防にもつながること、性被害やセクシャル・ハラスメントを要因とする自殺について統計を取ることも必要ではないか、といった意見交換がなされた。