民進党代表 蓮舫

 現地時間1日、米国のトランプ大統領は、パリ協定から米国が脱退する方針を決定したと発表した。

 パリ協定は、人類全体で気候変動問題に取り組んでいく決意を示した、非常に重要な一歩である。米国は、中国に次ぐ世界第二位の温暖化ガス排出国であり、今回の決定は、国際社会をあげて温暖化対策問題に取り組む機運を大きく損ねることになり、国際社会の多くの懸念の声にも耳を傾けない、きわめて遺憾な決定であると言わざるを得ない。

 京都議定書の締結を含め、これまで地球環境問題において世界をリードしてきた我が国は、今こそこうした米国の動きを止めなければならない立場にある。政府は、あらゆるチャンネルを通して、米国に対し、目先の利害にとらわれることなく、地球環境問題が人類の将来を左右する重要な課題であり、パリ協定にコミットすることこそが米国の発展と経済的利益をもたらすということを、粘り強く説得すべきである。特に、トランプ大統領との信頼関係に自信をのぞかせる安倍総理大臣は、まさにこうした機会にこそ率直に苦言を呈し、考えを改めるよう、強い姿勢で臨むべきである。

 民進党は、これまでも地球環境問題に積極的に取り組み、具体的な提言も行ってきた。米国のこのような決定に対しても言うべきことは言うという姿勢で臨み、持続可能な低炭素社会の実現に向けて、今後も全力で取り組む決意である。

以上