民進党は22日朝、連合と定例の意見交換会を都内で開いた。民進党から大塚耕平代表、増子輝彦幹事長、篠原孝選挙対策委員長、桜井充組織委員長、羽田雄一郎役員室長が、連合からは神津里季生会長、逢見直人、川本淳両会長代行、相原康伸事務局長らが出席した。

 大塚代表はあいさつで新執行部が発足してから2週間が経ったことに触れ、「民進党がこれからどのように生まれ変わって行くのかについては、まさしくこれから正念場。日頃から本当に温かくご支援いただいてる連合と意見交換させていただきながら、さらに全国津々浦々で私たちを支えていただいてる自治体議員、そして支援者の皆さまの声を伺いながら党運営に当たらせていただきたい。そしてその結果として働く者、生活者、納税者の納得できる政治を、そしてそういう政府を確立できるような努力をこれからも続けたい」と述べた。

 神津会長は、「大塚代表のあいさつは心強い」と述べ、立憲民主党、希望の党については、「基本的には等距離ということも視野に置きたいと思っているが、いずれにせよ新しくできたばかりの政党で、政策・理念を含めてどういった状況なのか、発信される情報の内容を含めて、しばらく落ち着いた運営がなされることを期待しながら見極めて行かねばならない」と語った。その一方で、「政策・理念の原点は民進党の皆さん方との関係だと思っている。距離感と申し上げたが、最も密着した距離感を民進党の皆さんとの間で持っていると思っているので、ここがスタート地点だという思いでこの場に臨んでいきたい」と民進党と最も距離が近いことに触れた。地方組織についても、「地方連合会が全国47都道府県にあるわけだが、この地方連合会の面持ちも今ほど私が申し上げたのとまったく相似形だと思っている。今ほどの大塚代表の話の中にも地方自治体の議員の皆さん方との連携の話もあった。これからの新しい形を作られるということだと思うし、そのことは心より期待を申し上げたい」と今後の党の体制に期待を込めた。 

■大塚代表・神津連合会長ぶら下がり記者会見 

 意見交換会終了後に大塚代表と神津会長は記者団からの取材に応じた。

 大塚代表は、「今日は、総選挙以降の民進党の動きについてご説明をした」「民進党の生まれ変わりに向かって、努力しているという状況を説明した」と会合の内容を報告。「最も密着した距離感」という神津会長の発言について問われると、「大変ありがたいお言葉。引き続きわれわれは努力しなければいけないという気持ちを新たにした」と語った。

 神津会長は「最も密着した距離感」という発言について、「当然の理であり、党の間で政策協定はすでに結び合っている関係を継続しているので、そういうことが一番はっきりしているのが現時点で民進党」と説明した。

 野党再編の必要性を問われると神津会長は、「性急な再編は国民からするとまた、がたがたした感じととられかねない。少なくとも先の総選挙でこの政党を応援したい、投票したいということで有権者の行動があったわけだから、それが終わったばかりで再編ということは私はそういう話はないだろうと思う。いろいろな連携があって、そのうえで先々選択肢としてあってしかるべきだろうが、まずはそれぞれがどうやって足場を固めていくのか、落ち着いた運営を実現していくのが望ましい」と性急な野党再編を否定した。

取材を受ける大塚代表と神津会長

取材を受ける大塚代表と神津会長