党のあり方に関する都道府県連の意見(2017年11月18日現在)

 民進党が今後いかにあるべきか考えるため、10月30日に開いた全国幹事会で都道府県連役員から前執行部に対して出された総選挙の総括と今後の党運営に関する意見、その後11月6日までに書面で提出された追加意見、11月18日に再度開いた全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議で桜井充組織委員長が提案した「都道府県連とともに総支部も基本的に存続させる」とする方針案に対する都道府県連役員等の意見から、主なものを掲載する(「10/30」は10月30日の全国幹事会、「書面」は11/6までに提出された書面、「11/18」は11月18日の全国幹事会での意見表明)。


●ブロック別の意見は下記PDFからもご参照ください。

PDF「地域の声」地域の声

◆北海道

北海道連

●民進党の存続する意義とは。政権を担う目標を持って選挙を戦い、地域活動を頑張り、組織活動を頑張るのが政党の姿。そういう民進党となることを望む。(10/30)
●民進党としては今後は組織拡大はしていかないのか。それでは党の存在意義が問われるのではないか。
●道連はしっかり残し、総支部も可能な限り残すつもりだが、地域の事情で立憲や希望の方々を支援する形も作りつつ、緩やかに分割していきたいと実は思っている。(以上、11/18)

◆東 北

岩手県連
●地方の県連で野党連携とどう向き合ったらいいか。立憲、希望の国会議員、地方組織との連携の仕方に、どういう方法があるのか。民進党の県連として各国会議員と政策協定を結んでもいいのか。(10/30)
●従来の野党連携の形での情報交換をしようという話も出ている。どのように対処していけばいいのか。
●総支部の存続ということは大いに歓迎する。総支部の見直しとともに、自治体支部の要件の緩和も進めてほしい。(以上、11/18)

宮城県連
●地方組織を存続させるならば、総支部を残すべき。その際、総支部長に都道府県議、政令市議(どちらも不在の場合は一般自治体議員)が就任できるように。総支部運営は党からの財政支援が必要。
●市町村議員は少数の公認候補より多くの推薦候補の方が党勢拡大につながる。推薦候補にも選挙時に資金も含め支援をすべき。
●立憲、希望との日常活動、選挙時などの連携・協力体制のガイドラインを。(以上、書面)

会場からの声を聴取する幹部の

会場からの声を聴取する幹部の

秋田県連

●今後の民進党の役割は、やはり各仲間、立憲や希望、無所属の人の接着剤になること。ヒト・モノ・カネがあるのは私たちだけ。今まで国会議員中心の政党だったが、総支部長を地方議員にしたり、ローカルパーティーを各地域でつくって、そこに例えば今の資金を入れて、そこからいろいろな政党を応援できる、仲間を全部つなげるようなものを早急につくる必要がある。(以上、10/30)


◆関東

茨城県連
●今後は組織の在り方を含め、地方の意見を十分に集約し、丁寧な説明を行なう中で、組織としての最終判断を行うことを求める。
●地方組織の維持・強化のため、これまで以上の財政支援を求める。
●来年12月の茨城県議会選挙、次期統一自治体選挙、参院選挙に向けて、組織の在り方を含め早急に具体的対策を求める。
●党勢拡大に向け、各総支部の立ち上げや党員・サポーターへの連携強化を。(以上、書面)

栃木県連
●(1月は)再生のための華々しい党大会にしてもらいたい。(10/30)
●政策、方針の決定プロセスには、地方の総支部の人も加えるべき。
●政党交付金は、国会議員のお金ではなく政党に対する交付金。党の組織強化に投資するべき。地方議員育成のためにもっと政党交付金を使うべき。
●党は社会を変えるためのツール。大塚代表も地方に来て声を聞かせてほしい。ぜひ、党の魅力を見せてほしい。(以上、書面)

群馬県総支部
●これまでの反省をしっかり議論していただき、今後の党の基盤をつくるきっかけにしてほしい。(10/30)

群馬県2区総支部
●私も来年の4月に選挙がある。新しい執行部にはしっかり地方の議員の意見も聞いてもらいたい。(10/30)
●県連や総支部の資金を使う場合に、他の2党で当選した国会議員との関係でグレーゾーンに入ってしまわないかが心配。(11/18)

埼玉県連
●党員・サポーターへの経過説明が必要。
●立憲、希望との協力体制の確立を。(以上、書面)
●総支部を継続した場合、過去の負の遺産を負うことなどか心配。一度期限を切ってきちっと解散届を出してもらい、別立てで新しい総支部長を決めるべきではないか。
●前総支部長などが他党に移っても党員・サポーターは民進党だから入っていただいた人たち。きちっと名簿を整理し県連や総支部で運用できる形を作ってほしい。(11/18)

神奈川県連
●神奈川県議会では第2党で横浜市会も第2党。副議長なりを取っている。今後もこのポジションが維持できるよう、高いレベルでの調整をぜひお願いしたい。(10/30)
●党の決定に基づき他党から立候補された総支部長は民進党への復帰を認め、党を超えた連携の場に変えていくべき。
●野党がバラバラの状態では、選挙で与党に勝てるはずがないので再結集を図るべき。(以上、書面)

千葉県連
●3党の間で地方選でもきちんとした政策協定を結び、その中で選挙区の調整と、お互いの応援態勢を組むということを明文化していただき、きちんとした応援態勢をお願いしたい。そうすれば参院についてもお互いに連携して協力できる。(10/30)

山梨県連
●本部の新執行部体制を早期に確立してほしい。
●民進党組織を現状維持ということではなく、「新生民進党」となるような再スタートとしてほしい。
●総支部、党員、サポーターなどに関わる取り扱いを早期に明確にすること。
●県内に、立憲や希望の組織が出来る場合、いかに対応すべきか、各県連の状況を把握し対応されたい。
●県連組織維持の財政面の支援を最大限お願いする。(以上、書面)

東京都連
●女性がちゃんと活用されるような組織にしていくことがこれからの体制にとって大変重要。ぜひ女性の意見もしっかり汲み入れる形をつくっていただきたい。(10/30)
●国会より都道府県、都道府県より政令市・中核市、政令市・中核市より一般市、市よりも町村と、明確なボトムアップの意思決定の仕組みと全員参加の地方組織の再構築を。
●本部常任幹事会に地方組織の情報集約・共有ができる自治体議員の代表を複数選出すべき。(以上、書面)

◆北陸信越

富山県連
●富山県連は民進系の衆院議員・参院議員がいない状況であり、県連存続意義が見出せるよう検討していかなくてはならない。
●統一自治体選と連動していない富山県は、統一選前に選挙がいくつか行われるが、民進党として出馬しやすい環境を整えるべきだ。
●地方組織からの意見聴取について、ブロックごとでの意見聴取・意見集約をしてはどうか。各都道府県連の地域事情があるが、ブロック内ではその事情差が少なくなり集約しやすいと思う。(以上、書面)

長野県連
●「安倍1強を倒す」という点で野党連合や統一会派を組んでいくべきだ。(10/30)
●長野では希望4人、無所属1人を県連で推薦して戦った。基本的に推薦した人々と連携していく体制でいきたい。
●自治体も国会も全員が連合推薦議員なので、連合を中心にローカルパーティーをつくって連携の輪を広げたい。ただ、民進党公認でないなら立憲から出たいという人もいる。党の立ち位置を早くはっきりさせてほしい。(以上、11/18)

福井県連
●求心力を高めるため強いイメージと力で、本部が引っ張っていってほしい。地方だけではバラけていく危険性がある。
●意識を高く持って中長期の展望を持って民進党を進めていくことを強く要望。(以上、10/30)
●今は3党それぞれがお互いに足を引っ張るのではなく、このように国民の暮らしをよくするのだというメッセージをしっかり磨き上げて、来たる時には一つになって政権を取る、そういったしたたかさを持って頑張っていくべき。(11/18)

◆東 海

岐阜県連
●民進党の目指すものを明確にし、組織・活動を作り直し、理念・政策も早急に練り直し、連合など支援組織と協議を急いでほしい。民進党の将来性、立ち位置を明確に。
●地方組織の存続は党の将来を描く上で非常に重要。十分なサポートをお願いしたい。(以上、書面)
●私のいる小選挙区では衆院候補者を擁立できなかったが、「反自民の受け皿をこの地域で引き続き守っていこう」と確認している。組織委員長の提案する総支部の存続には賛成だ。(11/30)

静岡県連
●これからの運営について、地方の意見をどう取り入れるかは組織的に明確にすべき。(10/30)
●地方の声を党運営に十分反映させること。今後はトップダウンだけでなく、ボトムアップもできる党運営を希望する。(書面)
●民進党でずっと行くのか、統一選、参院選までなのかを明確にしてほしい。民進党をもし残すならば、新民進党という気持ちで行かないと理解を得られない。
●前総支部長の会計処理は期限を決めてほしい。(以上、11/18)

◆近 畿

滋賀県連
●総支部をしっかり残すには、暫定的にでも県議が総支部長になれるよう規約改正が必要。(10/30)
●党存続の広報を強力に。
●市民連合など市民団体との共闘はこれからも重要なので、関係復活をお願いしたい。(以上、書面)
●組織委員長の方針でいいと思う。
●出身組合などから「別の党へ」という動きもあるかもしれない。議員自身は民進でまとまろうと思っても、そうした関係で自治体議員の取り合いにならないように本部で考えてもらえないか。(以上、11/18)

京都府連
●1年後とか統一自治体選までとかということではなくて、本当に早い段階で、皆が納得できる状況をつくっていきたい。(10/30)
●ローカルパーティーの話が出ていたが、民進党の地方組織ではなく、民進党系のローカルパーティーを設立した場合に、民進党本部から財政的支援は考えられるのか。(書面)
●希望に合流するという前提で戦い、6選挙区で比例復活も含めて4人が当選した。本当に総支部を残すことが必要なのかは都道府県の状況の中で判断してほしい。(11/18)

大阪府連
●民進党が存続するならばその目的・理念をもっと強い言葉でいただいて帰りたい。(10/30)

兵庫県連
●民進党をつなげる役割は、時限的にある期間を設定して行うべきだと思う。(10/30)
●立憲と希望の比例票を合わせると自民を上回っているということは、国民がそういう今の状況を選択しているということではないか。本当に政権を奪取するにはこのような状況を加速させることが必要ではないか。(11/18)

奈良県連
●統一選、参院選に向けて民進党をしっかり再スタートさせるべき。今後の議論には自治体議員をぜひ入れてほしい。(10/30)
●組織委員長の方針には全く異論ないが、総支部を今後運営していくに当たっては、公認国会議員を輩出していくことが最大の目的。衆院選に向けての取り組みが非常に大事だ。
●分かれてしまった以上、3党の合同は並大抵ではないが、両党との連携を欠かさず、候補者調整もどんどん力強くやっていく方針を党大会で力強く述べてほしい。(11/30)

和歌山県連
●県議会で、自民党30で民進党は私1人だが、立憲が出てくる可能性もある。ある程度その辺のタイムスケジュールも示し今後のことを考えてほしい。(10/30)

◆四 国

香川県連
●国会議員の数をクオータ制にしようという議論もあるくらい、女性議員をたくさんつくっていこうという流れがあるが、この会場を見渡して女性がほとんど見当たらない。これは各地方の組織の幹部が男性が多いということだと思うが、こういう会に女性議員の意見を取り入れてほしい。女性議員ネットワークのブロックの世話人ぐらいはぜひ声をかけてほしい。(10/30)

愛媛県連
●民進党がなかったら地方組織はもたないので、やはりゆくゆくははっきりした形でやっていかないと。
●今日の会議を踏まえた形で、もう1回会議を開いてほしい。本部の段階でも、やはり国会議員の皆さんにぜひ将来的なことについて出してほしい。方向性についてもたたき台を出してほしい。(以上、10/30)
●希望で通った白石さん、参院選で落選した永江さん、連合、支援者などで自由に議論できる会を顧問の前参院議員をリーダーにして開こうと思っている。(11/18)

◆九 州

福岡県連
●どのように次期統一自治体選挙・参院選挙を戦うのかを考えねばならない。
●自治体議員、党員・サポーターの皆さんに一連の経過を説明することが喫緊の課題。(以上、10/30)
●地域の事情としては来年1月にさっそく市議選がある自治体もある。大きな方針は党大会で承認後となろうが、大まかな方針でもいいので早急に出してほしい。(11/18)

佐賀県連
●党体制というのは、党本部、県連があって、自治体議員、秘書・職員・スタッフがいて、支援団体があり、さらには党員・サポーターがあってこその党のはず。民主党時代から20年かけて培ってきたこの全国組織こそが、他の新党にないわれわれの一番の基盤であり強み。(10/30)

長崎県連
●友党議員として立候補した、前民進党公認候補予定者に対してのフォロー・支援は継続すべきだ。
●統一自治体選挙は野党分裂した戦いとならない対策を講じること。(以上、書面)

大分県連
●民進党だけが3党連携に配慮して候補者を立てない、準備ができないということで、本当にこの先政権交代を担えるような政党になっていくのか。(10/30)

宮崎県連
●党内民主主義を重視してほしい。(10/30)
●ブロック別、組織規模別などの会議も開いてほしい。
●自治体議員に関しても民進党と友党が友好的な関係を築くことができるように党本部としても心を砕くこと。(以上、書面)
●これからの民進党は立憲・希望との接着剤の役割を目指すだけなのか、独自に柱を立て候補者を立てて政権交代を目指していくのか明確にすべきだ。(11/18)

鹿児島県連
●民進党の役割、意義はもう一度、自民党や自民党的党ではないリベラルな保守を含めた大きな野党の固まりを作ること。
●新たな結集には一定の大義とストーリー性が必要。(以上、書面)
●組織委員長の方針で私は異論はない。もう一度大きな固まりを作ることとの両面作戦をとるのは政党としては当たり前のこと。
●前総支部長の総選挙以降の支出は認められないということを明確に整理してほしい。(以上、11/18)

沖縄県連
●衆参ともに候補者擁立を加速させるべき。
●党の基礎である自治体議員の拡大に積極的に取り組むべき。
●沖縄協議会や沖縄政策研究会は存続してほしい。
●国会議員がいない県連に対してのチューター制度の再開を求める。(以上、10/30)
●地方での民進党支持者も立憲か希望かで分裂していっている。民進党として残るのであれば、こうした声も集約して「民進党はちゃんと残る」と言ってほしい。(11/18)

自治体議員フォーラム
●自治体議員は、議会の会派は統一して一緒に行動していても、所属政党が違うという形になることも当然想定されるが、これまでつくり上げてきた全国のネットワークはきちんと維持してほしい。その場合、資金的な援助が必要な場合もあるので、早急にそのあり方も詰めてほしい。(11/18)

女性議員ネットワーク
●他の2党に遠慮しないで、摩擦にならないように、しっかり出しゃばってもらいたい。
●本部にも地方組織にも女性を増やしてほしい。蓮舫元代表や前原前代表当時に約束していただいた、女性議員を倍増するという目標をぜひ民進党としての売りにしてがんばってほしい。(以上、11/18)

 山形県連は議事進行について、三重、徳島両県連は執行部人事について発言あり。このほか、青森、福島、新潟、石川、愛知、高知、熊本の各県連も参加のうえ、提案事項等を承認した。

参加者からは熱心な意見が続いた

■民進党綱領■

我が党は、「自由」「共生」「未来への責任」を結党の理念とする。
私たちは、「公正・公平・透明なルールのもと、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由な社会」「誰もが排除されることなく共に支え、支えられる共生社会」「未来を生きる次世代への責任を果たす社会」を実現する。

私たちの立場 我が党は、「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立つ。未来・次世代への責任を果たし、既得権や癒着の構造と闘う、国民とともに進む改革政党である。

党員・サポーター、自治体議員、支援者の皆様へ

 新代表に選出された大塚耕平です。今回の総選挙における混乱をおわび申し上げます。しかし、政治に終わりはありません。「主権者」である国民の皆さまに政権選択の機会を提供申し上げるのが、公党としての私たちの使命です。再来年の統一地方選挙、参議院選挙、そして4年以内にある総選挙に向けて、私たちは生まれかわります。そのために、全国幹事会、自治体議員局、女性議員ネットワーク、青年委員会等から改革に向けた意向集約を勢力的に進めています。前例や固定観念にとらわれることなく、ポリティカル・イノベーション(PI、政治革新)に取り組み、皆さまのご期待に応えられるように生まれかわります。

2017年11月22日 民進党代表 大塚耕平

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