大塚耕平代表は8日午後、定例の記者会見を党本部で開き、台湾東部・花蓮県を襲った地震の被害者へのお悔やみとお見舞いの言葉を述べるとともに、「日本政府としても協力できることは最大限協力して対応してほしい」と冒頭語った。

 4日投開票の沖縄・名護市長選で安倍政権・与党の支持を受けた渡具知武豊氏が当選したことについての見方を問われた大塚代表は、与党の候補者が名護市の振興・経済問題を全面に出して戦った選挙戦であったことから、「争点的な観点で言えば、それらの主張が浸透することに努力した結果だという観点はある。とはいえ、この数年間、名護市に対する国からの経済振興予算がかなり絞り込まれているので、いわば基地問題で政府の意に沿わなければ、地域振興に厳しい対応をするという事があったとすれば、それらも影響しての経済振興問題に関する有権者の皆さんの投票結果だったと思う」との見方を示す一方、「これは沖縄にとって非常に大きな選挙結果ではあったが、これをして沖縄の米軍問題や辺野古に関するさまざまな争点が、政府・与党が今後、強引に物事を進めていいという免罪符になるとは思っていない」と指摘し、それらの争点についてはしっかりと対応していく考えを示した。「オール沖縄が今後もどのくらいの力をもつかどうかは、次は知事選挙に向けて試される機会がくるので、われわれもしっかりと争点やそれぞれの主張を見極めたうえで対応していく」と語った。

 希望の党の松沢成文参院議員団代表が7日、安全保障や憲法に関する見解の違いを理由に執行部側との分党を提案した件については、「希望の党との統一会派の交渉の時に一定の政策的合意文書が私たちの間でまとまっているので、その内容に照らしてみると報道のような松沢さんたちのような主張をするのは理解できないわけではない。ただ、基本的に他党のことなのでこれ以上のコメントは差し控える」と述べた。

 民進党として友党との連携にどう影響するかとの問いには「党大会も終わり、引き続き友党との連携を図るというのが大方針なので、(今回の)希望の党の動きがハードルを低くするような方向にこれが寄与するのであれば状況を見極めたい。ただ、報道によれば何か結論が出たわけではなく幹事長に一任ということなの今後の状況を見極めたい」などと語った。

 大塚代表が8日昼に希望の党の大串博志議員らと会ったことについて問われると、「基本的には昼食会だった」としたうえで、希望の党内議論について話を聞き、意見交換をしたと説明。「大きな意味で来年の統一地方選挙、参院選挙にプラスにつながるような対応をしてほしいと申し上げた」などと意見交換の中身について語った。

 民進党内での憲法議論取り組みについては、「(憲法)調査会は近々に設ける」と述べ、調査会で議論しつつ憲法審査会を担当している第二部会とも連携しながら対応を検討していくとした。