民進党など野党6党は13日午後、加計学園「首相案件」問題野党合同ヒアリングを国会内で開き、愛媛県庁で見つかった文書とほぼ同じ文書が農林水産省でも見つかったことについて内閣府、文部科学省、農林水産省の担当者に質疑を行った。

 農水省の担当者は省内でヒアリングした結果として、職員1人が前任者から文書を紙ベースで受け取り個人で保有していたことを説明した。農水省が前任者にヒアリングした内容として、「この文書を見た記憶はないと言った。後任に渡した記憶もないと。後任者が保有しているということを申し上げたら、そういうことであれば自分が異動した際に包括的に渡した資料に含まれていたのかもしれないことは否定できないということだった。他のヒアリング対象者には、このような文書を見たり聞いたりした人はいなかった」と明かした。省内で文書が見つかったことを官邸の誰にいつ報告したかを問われると、「昨日、杉田官房副長官に」「午後のそんなに遅くない時間に」と答えた。杉田副長官は安倍総理に見せたか、見せたのならばどのような感想を言ったのかという質問には、「承知していない」ということだった。

 出席議員からは、「農水省は大臣が英断を下して(文書を)出してくれた」と評価の声が上がった。一方で内閣府は、「調査を行っていて最終段階」、文科省は、「現時点では文書が確認できるものは見つかっていない」という回答であり、出席議員からは、「農水省から出てきたんだから内閣府も文科省も言い逃れできない」と厳しい声が上がった。

 また、出席議員から、「愛媛県が作った文書に今治市から参加したと記載がある企画課長と課長補佐に内容を確認してほしい」と内閣府に要請があった。内閣府の担当者が「相手のある話なので」と応じようとしないため、「このような文書が出てきたら、やはり参加者にしっかり事実関係を確認した方がよい。すでに愛媛県の出席者は報道に対してこの内容で間違いないと言っている。そこに出席者として加計学園の事務局長や今治市の企画課長と書いてあるので、この人たちにこの内容で正しいか聞いてほしい」と確認を重ねて要請した。