民進党

1.現実的な外交安全保障

  • 日米同盟を深化させるとともに、アジア太平洋地域との共生を実現し、国際社会の平和と繁栄に貢献する。安全保障については、立憲主義と専守防衛を前提に、現実主義を貫く。
  • 2015年に可決された安全保障法制については、憲法違反など問題のある部分をすべて白紙化するとともに、我が国周辺における厳しい環境に対応できる法律を制定する。
  • 核兵器廃絶、難民受け入れ、人道支援など、非軍事分野の国際貢献を積極的に行う。

2.立憲主義の確立

  • 幅広い国民参加により、真の立憲主義を確立する。
  • 日本国憲法の掲げる『国民主権、基本的人権の尊重、平和主義』の基本精神を具現化するため、地方自治など時代の変化に対応した必要な条文の改正を目指す。

3.新陳代謝のある経済成長

  • 新規参入を拒む規制の改革によって、起業倍増を目標に新陳代謝を促し、持続的かつ実質的な経済成長を目指す。
  • 経済連携協定によって自由貿易を推進する。ただし、個別具体的には、国益の観点から内容を厳しくチェックし、その是非を判断する。
  • 地域を支える中小企業の生産性向上のため、研究開発、人材、IT、デザインなど、ソフト面への支援を強化する。
  • 職業訓練とセーフティーネットを強化した上で、成長分野への人材移動を流動化する。科学者、芸術家、起業家など、クリエイティブ人材の育成と集積を進める。必要な海外からの人材は、計画的に認めていく。
  • 同一労働同一賃金と長時間労働規制を実現し、働きがいのある社会を創る。

4.「居場所と出番」のある共生社会

  • 生活者、納税者、消費者、働く者の立場に立ち、社会の活力の根源である多様性を認めあう格差の少ない寛容な社会を目指す。政治は社会的弱者のためにあるとの考えを基本とする。
  • 子どもと若者の支援や男女共同参画を進め、正社員で働くことができ、希望すれば結婚し子どもを持つことができる「人口堅持社会」を目指す。
  • 世代間公平に配慮しつつ、重点化と効率化によって、持続可能な社会保障制度を実現する。
  • 地方自治体、学校、NPO、企業、地域社会など、公共サービスの担い手を多様化し、それぞれが十分に連携し合う社会を創る。
  • 公務員について、能力や実績に基づく人事管理を進めるとともに、労働基本権を回復して、労働条件を交渉で決める仕組みを構築する。労働基本権回復までの間は、その代償措置である人事院勧告制度を尊重する。

5.2030年代の原発ゼロ

  • 2030年代原発稼働ゼロを実現するため、省エネを徹底するとともに、小規模分散電源や自然エネルギーへのシフトを推進する。
  • 原発再稼働については、国の責任を明確化し、責任ある避難計画が策定されることと、核廃棄物の最終処分場選定プロセスが開始されることを前提とする。

6.身を切る改革

  • 既得権益を排し、「官権政治」から「民権政治」へ転換する。
  • 国民との約束である議員定数の削減を断行する。
  • 企業団体献金(パーティー券の企業団体による購入を含む。)禁止と個人献金促進を定める法律の制定を図る。また、透明性向上の観点から、文書通信交通滞在費の使途を公開する法律と、国会議員関係政治団体の収支報告書を名寄せし、インターネットにより一括掲載することを義務付ける法律の制定を図る。
  • 財政健全化推進法案に基づき、無駄な公共事業の削減と行政改革などを徹底することで、2020年度のプライマリーバランス黒字化を確実に達成する。
  • 職員団体等との協議と合意を前提としつつ、国家公務員総人件費の2割を目標に、その削減を目指す。
  • 消費税10%への引き上げは、身を切る改革の前進と社会保障の充実を前提とする。

7.地域主権改革

  • 「権限・財源・人間」の東京一極集中を脱して、地域の創意工夫による自立を可能とする地域主権社会を実現する。
  • 基礎自治体の強化を図りつつ、道州制への移行を目指す。その際、それぞれの地域の選択を尊重する。
  • 国の出先機関をゼロベースで整理し、職員の地方移管を推進する。
  • 税源移譲や国庫補助金の一括交付金化、地方交付税制度の見直しを含め、地方財政制度を見直す。