参院内閣委員長提案のストーカー規制法改正案が6日、衆院本会議で全会一致で可決し、成立した。

 同法案は、本年5月に東京・小金井市で起きた女子大生刺傷事件等、ストーカー行為による被害が引き続き深刻な社会問題となっていること、SNSなど、インターネット上の新たなコミュニケーションツールの広がりに伴い被害の態様が多様化していることから、規制対象を拡大し、被害者支援を一層強化するために次の内容の法改正を行うもの。

  1. 規制対象行為の拡大
    ・拒まれたにもかかわらず、連続してSNSを用いたメッセージ送信等を行うこと、
    ・ブログ、SNS等の個人のページにコメント等を送ること、
    等を追加。
  2. 警告なしで禁止命令を可能とする。
  3. ストーカー行為等に係る情報提供の禁止。
  4. ストーカー行為等の相手方の職務関係者による配慮、民間施設での滞在支援などを規定。
  5. 罰則の引き上げ――等。

 民進党は、この改正案に対して、ストーカー行為等の被害者等の安全の確保を最優先に、組織的な対応を推進・強化するとともに、担当警察官による迅速、的確な対応が確保されるようにすること、非親告罪化に当たっては、本人の意思を十分に尊重すべき等、留意点を取りまとめ、「ストーカー事案への対応のさらなる充実に関する決議」として参院内閣委員会で全会一致で可決した(写真上は参院内閣委員会で決議案を提案する民進党の相原久美子議員。左は参院内閣委員長を務める民進党の難波奨二議員=11月17日)。

 法案のとりまとめに当たった民進党ネクスト内閣府特命担当大臣の相原久美子参院議員は 「決議にのっとり、引き続き細やかな対応がなされるよう注視していく。新たな被害者を生まないために今後も不断に法の見直しを行っていきたい」と語った。

PDF「ストーカー規制法改正案概要」ストーカー規制法改正案概要

PDF「ストーカー規制法改正案要綱」ストーカー規制法改正案要綱

PDF「ストーカー規制法改正案」ストーカー規制法改正案

PDF「ストーカー規制法改正案新旧対照表」ストーカー規制法改正案新旧対照表

PDF「ストーカー事案への対応の更なる充実に関する決議(参院内閣委員会)」ストーカー事案への対応の更なる充実に関する決議(参院内閣委員会)