民進党は党組織の立て直しに向けて、増子輝彦幹事長ら党役員が全国11ブロックの各都市を訪問し、地方幹部から意見を聴くブロック広聴会を各地で開催した(他に北海道では『各総支部幹事長意見交換会』を開催し大塚耕平代表が出席)。各ブロックから出た意見の要旨を紹介する。

【特集】党再生・改革に向け全国11ブロックで広聴会を開催

◆民進・立憲・希望のネットワークを◆

 北海道ブロック(11月18日、24日)

●8人の立憲の衆院議員が誕生したが、ボディーは民進党だから、この不整合がいろいろ問題になっている。街頭演説でも、自分のところの国会議員は「立憲の誰々です」と言い、そこに立つ道議会議員は「民進党の」と言わざるを得ない。地方の人は、「なんだ、あれは」となる。一体化が本当は必要ではないか。
●民進党が大事でも、希望・立憲で当選した方々を投げ出すわけにはいかない。彼らを支える力、固まりが小さくても必要ではないかというのが多くの意見。
●今度の統一自治体選は「どこで戦ったらいいんだ」という意見が出ている。やはり地元の総支部の代表と同じ立ち位置の方が絶対やりやすい。そうすると立憲への流れが大変大きくなっていくのではないか。
●これからの各級選挙で、憲法問題など地元の行動を一緒にできる体制ができるかが問題。
●3党を束ねるために、連絡会・協議会を定期的に開いて常に情報交換をする。そして、この3党は各級選挙の候補者擁立から選挙戦まで一緒にできる体制をつくれないか。
●中央で3党のネットワークなどができなかったら地方が破綻してしまう恐れがある。(以上11月18日)
●財政支援はどこまでするのか。いつ明確になりどのような形になるのか。
●党員・サポーター費を民進党に払って登録してほしいと言っても、立憲で選挙したのになぜ今さらそうなるのかと意見が出ると思う。
●このままいくと議員が全部立憲になると思う。からっぽになった民進党の総支部を誰が引き受けるのかという問題が大きい。
●ゴールに何を据えるかまだ見えない。民進党自前の国会議員を立てるのか。立憲、希望、民進からそれぞれ候補者を立てて、候補者をすみ分けするロードマップを作成するのか。その辺が見えないとこの後、総支部でどう説明していいか分からない。
●なぜ参院は民進党に残ったのかが疑問。
●立憲、希望は政策や理念が違う。例えば憲法改正の問題。安倍政権は公明党が反対するなら希望を抱き込んでもと考えているのに、果たして国民からなくなったと思われている民進党に調整できるのか。(以上11月24日)

 南関東ブロック(11月20日)

●党の名称を変えることも検討の素材として議論していただきたい。国民の中に「民進党がなくなった」という意識が非常に強くなっているから、それを超えるようなパフォーマンスを本当に今の党名のままでできるのかどうかも含めて、議論していかなくてはならない。
●他の野党との連携をどうしていくかは運動論であり、そのことと組織づくりを絡めてやるとうまく進んでいかないのではないか。党の体制、本部あるいは地方の体制を固めていくことが先ではないか。
●国会議員が県別の担当制を敷いて、3党が連携する体制をいずれかの時点でつくってほしい。
●総支部をそのまま存続すると、さかのぼった情報まで外部から指摘を受けた時に、その釈明に追われたり、なかなか厳しいものがある。総支部はいったん整理をした上で、例えば政令市単位で総支部を立ち上げたり、県連内で一定の方向性を出せるようにするのが望ましい。
●民進党を残すのであれば、政党の支持率を上げるためにどうするかをぜひ考えてもらいたい。「民進党の名前で戦うことができない」という意見の方が多いと言っていたが、結局そこだ。新しい政党の形をアピールして、「これだったら期待できるね」という政党で自分は立候補したい。

◆統一自治体選まで余裕はない◆

四国ブロック(11月23日)

●統一自治体選は1年半くらい後だが、1年半後までは待てない。来年の春には自分たちの立ち位置、所属をはっきりさせなければ、後援会資料にも書き込めない。われわれとしての立場を明確にできないので余裕はない。
●例えば、希望の一部や立憲と民進が一緒になってもいいのではないか。そのくらいの気持ちがなければ民進党はない。
●旧民主党ができてから21年間かけて党組織をつくってきた。地方組織を守ってきた立場から言えば、たった1日で崩されたことは本当に腹立たしい。
●われわれも「どうなるんだ」と聞かれる。正直、何も分からないので「分かりません」と言うしかない。「新しい政党にするんですよ」「ここをこうするんですよ」と、せめてその第一歩の部分での発信を早急にしてほしい。
●立憲と希望に移った皆さんも仲間と思っているので、再合流が理想。分かれた以上はなかなか難しいのが現実。その中で、「もう民進党はなくなった」と思っている方が本当に多いので、代表も含めてしっかりと存在感を出し、「民進党」という名前がいいかどうかは議論があると思うが、旧民主党からの歴史、そしてこの組織が好きなので、残ってもらえる仲間たちとともにこれからも活動したい。

東海ブロック(11月23日)

●希望との合流についても国会議員の皆さんが決めて、当時、地方や地域の党員、われわれ自治体議員は蚊帳の外だった。結果的には四分五裂状態になった。地域を歩いていると、「いつまでいるんだ」ということも言われる。しかし、そこは歯を食い縛って地域で活動を続けたいと思っている。国会議員の皆さん、本部役員の皆さんがもし責任を取るのであれば、健全な野党勢力、これを再結集することに心血を注ぐことが責任を取ることになるのではないか。
●県では地域政党の動きがあるが、やはり志を同じくする、政策が一致できる人たちが大同団結して政治活動をしていくことはとても大事なことだ。特に国政において自民党にストップをかけるにはそれしかない。
●県で党員50人と規定している地域支部の要件について見直しを検討してほしい。
●「この党をきちっと存続させていく」という基本の部分だけはしっかり押さえた上で、ではどういう方法があるのかという議論をしていかないと建設的なものにはならない。
●全国幹事会をしているが組織の中の位置づけを明確にし、自治体議会から例えば本部の役員会に代表を送り込んで加わっていくようなことをぜひ考えてほしい。
●支部についてはフレキシブルに対応できるようなガイドラインをご検討を。
●女性議員ネットワークも青年委員会の活動と同様に継続できるような党本部の支援をぜひお願いしたい。

「バラバラでは自民党を利するだけ」との意見続く

◆バラバラでは自民党を利するだけ◆

 東京ブロック(11月24日)

●1パーセントという民進党の支持率の中で、再来年のわれわれの市区町村議員の選挙、それから参院の選挙、本当に民進党という名前で選挙をやっていくつもりがあるのか。
●市区町村議員団では毎回代表選挙のたびに党本部あるいは候補者の皆さんに、自治体議員あるいは地方組織の取り扱いの要望書を出している。今回も幹事長から、ボトムアップ型、あるいは地方組織・自治体議員の活躍できる環境をつくるとしているが、具体的にわれわれに何を求め、あるいはどんな参画の形をつくっていくのかをもう少し明確にしてほしい。
●都議会議員はもちろんいないが、区議会議員も大変少ない状況になっている。これから支部が存続し、自治体議員が責任を持ってやっていく中にあって、私どもで十分なことができるか若干心配・懸念をしている状況。
●われわれの会派は実は党籍を持っている者はたった4人しかいないが、「どの政党に行っても、1年半後の統一選までは一緒の会派でやりましょう」ということと、「来年の3月までは責任を持って民進党に残ろう」と言っている。党員・サポーターに対してこの1年間党費をいただいているのに、途中で放り投げてしまうことは絶対にできないので、4人ともどこの政党に行くかわからないが、ここだけはしっかりとやらせていただきたい。そういう方向で頑張っているので、ぜひそこは一つくみ取ってほしい。
●国会議員が立憲で、都議会議員が都民ファーストで、自治体議員が民進党でということになる中で、「民進党の自治体議員はどうしたらいいのか」とそれぞれ考えている。東京都の複雑な状況をぜひ理解してほしい。

 東北ブロック(11月25日)

●なるべく一緒にやっていただきたい。みんなでバラバラでやっていたのでは自民党を利するだけ。
●県連は一枚岩になっている。ただ、その段階で党本部が早く決定して、統一自治体選・参院選・衆院選をここでやるんだというものを出したら、皆さんの考え方がまた少し高揚して「頑張ろう」となる。だから、そうなるような規約や県連、地方組織、党本部のあり方について新たなものをつくってほしい。
●今回の規約改正で自治体議員が代表を務めていいという話だったが、自治体議員がいないところはどうするのか。われわれとしては、できれば自治体議員でなくても、落ちてしまった人もいるし、常任幹事でずっと党籍を持って頑張ってもらっていた方、今後また選挙に出たいという方がいた場合、そういう方も暫定でもいいので、総支部長扱いにできないか。
●三重県方式をわれわれも学びたいと思っているが、県連の職員もしっかり理解できていない。できれば本部から、どのような会計をやっているのか、組織を党勢拡大以外に使えるかどうかも含めて、ぜひ県連にも教えていただいて、組織を増やす、人員を増やす努力をさせてほしい。
●抱えている党職員も維持できるかどうかわからない中で今後の話もできない。しっかり資金を出していただいて、人材流出を食い止めてほしい。
●自民、自由などは3人党員がいれば支部にして、活動拠点として選挙戦も優位に進めている実態がある。ボトムアップの政党を目指すのであれば、この自治体支部の要件の緩和をぜひお願いしたい。
●自治体議員選挙でも、各党統一推薦のような方向も視野に入れて党対党の調整をやってほしい。
●事務局は何も分からないので事務局長会議を開いてほしい。

◆元民進党落選者のフォローを◆

中国ブロック(11月26日)

●「清算事業団的政党になったのではないか」という見方までされているのが現状。再び政権を目指すのだということを地方で訴えていかなければならないが、本部としても外に向かって積極的にそれをどんどんアピールしてほしい。そうしないと本当に消えてしまいそうだ。
●候補者は今のところ落選者なので、その人に対してどのようなフォローをするのか。そこをきちっとしないと信頼関係が崩れてしまう。
●活動資金がどうなるのかは早めに決めないと、人生の設計を立てる上でどうにもいかなくなる。
●党員・サポーターというより自分の後援会をしっかり固める活動に専念する方が、現実的に次の選挙を戦う基礎になる。
●統一自治体選は確かに2019年だが、それまでに自治体選はいろいろある。そこでいったん、それぞれの党で候補者をたててどちらかが落ちたりすると、修復が難しい。そういう状況にならないかと、心配しているので、3党の距離感の取り方を知らせてほしい。
●これからの統一自治体選及び参院選を含めて、おそらく立憲も希望も、党としてある限りは候補者を立てて、支部をつくるのが当然の流れ。その中で県内ではそのガバナンス、連携をとって意見交換を続けていくことの必要性を非常に強く感じている。そうしなければ、今回の選挙のようにどれだけ頑張っても票が割れてしまって勝てず、候補者を見つけるのが非常に難しくなる。

 九州ブロック(11月26日)

●今までの議論を見ると他人行儀のように「この人たちは希望だから」というような感じがするが、もう少し親身になって今後の取り扱いは、「一緒にやろう、仲間だ。また来い」というような気持ちがあっていいのではないか。
●希望、立憲の2党に分かれたのであれば2党に分かれて、そして2党がそれぞれに連携していく。間で連携するための政党というのは必要ない。どちらかの政党に行った上で、そこで頑張って野党結集しようという思いの人たちが調整をしていくことが一番だ。
●3党が残っていくに当たり、対立して残すことは絶対許されないので、きっちり連携をとってほしい。
●党員・サポーターの募集は従来どおりいかないだろう。新しい手立てを考えていかざる得ないと思うので、党大会の時にはきちんと示してほしい。
●なぜ総選挙前に民進党解党を決め、そして総選挙後に民進党を残すということになったのかという総括をぜひ国会議員でしてほしい。
●各県、各自治体議員全員が固まって動かなくても、政治家は個人事業者だからそれぞれが思うところに行けばいい。
●政局の話とか予算の話ばかり出るが、政策についても同時にしっかりと打ち出してほしい。
●暫定総支部でも予算をつけるのか。それとも自治体議員、国会議員は目指せないが、そこで自治体議員を5人、10人増やす活動をするためのような予算をつけるのか。それとも総支部というのは、これだけ予算がなくなる中で、国会議員もしくは国政を目指すところに対して予算をつけて、暫定は暫定であくまでも少ない予算で認めるのか。

◆地方の声を受け止めてほしい◆

北陸信越ブロック(12月2日)

●統一自治体選と参院選は3党がばらばらで迎えないようにしてほしい。
●総支部長の扱いについて、今までは本部でこの人でいいのか判断があった。県連単独で決めていいのか。
●前代表の時、「地方を大事にする」と言ったが、こういう流れで総選挙に入った。地方の声を受け止めることを考えないと意思疎通がはかれない。
●民進、立憲、希望の3党が再合同するのか、時間軸を置いて示してほしい。
●希望に行って落選した人の生活の面倒を見れるのか。そうしないと地方で根を生やしてやっていく仕組みが根こそぎなくなってしまう。
●イノベーションにも核になる技術や人や仕組みが必要だが、今の民進党にそれがあるかは疑問。
●無所属の会で民進党籍を持っている議員は、早く民進党に衣替えして示すことが大事。
●野党連携をどう組み立てるか見えてこない。
●来年の4月には候補者が並んでガンバロウコールをしなければいけない。統一選に対してしっかりと予算をつけてほしい。
●希望で受かった地元候補とどのように連携していいか基準を決めてもらわないと分からない。
●通常国会でしっかりとした議論を戦わせて民進党ここにありと次の流れにつなげてほしい。
●執行部には青年委員会役員会でも話していただき、緊張感持ってやっているのが伝わってきて、信頼できる。

 北関東ブロック(12月3日)

●連合地方組織との関係を考えるうえで、党本部と連合との関係についても聞かせてほしい。
●党員・サポーターの在り方はどうしていくか。
●希望から立候補して落選した候補者については、希望と調整が済んで先方の了解を得た段階で、民進党側が支援できる場合は支援してほしい。
●責任をもって党員・サポーター募集を呼びかける状況にはない。
●公認内定者が党員・サポーターを集められなくなったら組織は弱体化する。そういう意味でも現行制度を残してほしい。一方、目標を上回ったときは自治体議員にメリットが付くなどのインセンティブも必要。
●党綱領は守るべきだ。
●TPPの危うさなどを指摘した政策的なポスターを掲示したところ地域で非常に受け入れられた。党として政策的なアピールがほしい。
●立憲と希望の対立的な状況に巻き込まれて民進の姿が埋没してしまうことのないようにしてほしい。
●衆院選で民進党として候補者を出さなかったことのつけは大きい。主要産別は候補者を決めているので所属政党を明らかにしろという流れになる。党本部が連合本部とどう調整するのかが重要。立憲も県組織を作れという声が来ているので協力せざるを得ない。
●統一自治体選まで1年半を切っているので少なくとも来年の3月、4月に方向を決めざるを得ない。通常国会前に方向性を早く決めてほしい。
●統一自治体選は1人区が多い。民進・立憲・希望が連携しないと自民党を勝たせるだけ。非自民としての結束を。

 近畿ブロック(12月8日)

●県内の自治体議員は、基本的に現状の民進党の地方組織を守ってやっていくという心合わせができている。
●全国的には厳しい状況だが、県内に民進党の支持層がそれなりにある。しっかりと立て直していきたい。
●地方組織を残すという党本部決定に従い、総支部長を探している状況だが、運営面で非常に不安が残る。
●統一自治体選に民進党の公認で出るかというと、その時には多くの者はどこかに行ってしまっているかもしれない。
●解党するべきではないか。
●民進党で選挙を戦えるという状況が作れるのかどうか。これからの党が、主体性をもってどういう方向性に進むのかが問われている。
●何のために、何を目標に戦っていくのかをアピールしていかなければ党勢回復はできない。厳しい中、旗を掲げてくれている仲間が気持ちを込めて戦える目的を定めてほしい。
●総支部長のなり手がいない。今後、民進党が何をするのか。
●県内のヒアリングでは離党という話は聞いていない。前向きな意見だがそれが本音かどうか。実際はみんな不安を持って見ている。
●統一自治体選では、立憲や希望と、友党という柔らかいものではなく、しっかりと調整できる体制を本部として立ててほしい。
●もともと自治体議員が少ない。党本部の方針には最大限従ってやっていきたいが、党員・サポーター集めに苦労している。
●立憲や希望と仲良くしてもらうのはいいが、接着剤では弱いのではないか。強烈に色を出してもらわないと。

女性議員ネットワーク会議世話人会

 民進党では女性議員ネットワーク会議を開き、女性の声を政治の世界に広げるために女性議員のネットワークを広げる活動をしている。徳永エリ、牧山ひろえ両参院議員が11月13日の女性議員ネットワーク会議世話人会に参加した際の発言を紹介する。

徳永エリ参院議員

■徳永エリ参院議員

 大塚代表のもと男女共同参画推進本部長を務めることになった。残念ながら民進党は3つに分かれ、地元北海道では2人の女性衆院議員が誕生したが、党が違うのでこれから連携していくことになるよう大塚代表のもとしっかり頑張っていく。そして再来年の統一自治体選、参院選、ここでしっかり勝負をして安倍1強政治を変えていくこと、そして女性の議員をもっと増やしていく、そのためにしっかり頑張っていく。
 ほとんどの北海道の人の頭の中は民進党から立憲に移行することだった。別の党という感覚がない。何度も議論してやっと頭の整理ができたが、北海道は広いので議論したことが全部の総支部に伝わらない。そういう中で、ある小選挙区で立憲の総支部を立ち上げ、民進党総支部をなくすと言っている。大塚代表がみんなに言ったことが伝われば、来年の党大会で方針が示されるまでは「少しみんなで待とうよ」という空気になるが、逆に伝わらないのでバーっと勢いづく。これを何とか1回止める方法を考えて欲しい。代表から「時間をかけてもう少し様子を見てほしい」と伝えてもらえば状況が変わる。

牧山ひろえ参院議員

■牧山ひろえ参院議員

 大塚代表のもと国民運動局長を仰せつかった。わたしは神奈川県選挙区だが、神奈川には女性が多く、いままで「かな女」というチームで特に女性の心の問題あるいは体の問題、特に婦人科系の問題でなかなか女性同士でも相談しづらいいろんな悩みを打ち明けてくださった方々に多くの女性が関わって活動してもらった。
 昨年の参院選で国際局長だった私はマニフェストチームに入っていた。そのなかで、より多くの女性が政治に参加すること、特にクオータ制を重んじていた。各国いろいろな制度があり、クオータを設けていないのは日本くらい。非常に遅れているのを知り、ますます女性の声を国政、県政、市政に反映することが非常に大事だと痛感しながらクオータ制を取り入れた経緯がある。皆さんの忌憚のない意見を聞かせていただき、これからも反映していきたい。

民進党臨時全国青年大会」を党本部で開催

民進党臨時全国青年大会

 青年自治体議員ら500人で構成する民進党全国青年委員会は3日、「民進党臨時全国青年大会」を党本部で開催し、今後の運営について決議を行った。田辺一城全国青年委員会事務局長の発言と決議事項を紹介する。

■ 田辺一城全国青年委員会事務局長

 この47都道府県で、本当にいろいろな事情を私たちの仲間が抱えている。私の選挙区の福岡と、北海道と、東京と、島根と、全然違う事情を抱えている中で、この全国青年委員会がこの6年間果たしてきた役割について多くのご意見を電話などでいただいた。「この全国のネットワークは何とか維持していきたい」と言っていたら怒られ、「発展をさせる」と表現すべきだと前田強高知県議会議員から言われた。
 今回、民進党がこのような状況に陥って、11月に2回、青年組織所属のすべての皆さんに、県連を通じてアンケートを取らせていただいた。そして、そのアンケートを集約したものについては、もう既に全て大塚代表に渡している。
 そして、この2回のアンケートと役員会等の議論も踏まえ、本日提案する決議文、そして今後の青年委員会の運営がどのようにあるべきかという一定の方向性を案として示す。 アンケートを全部読んでも、やはり国政選挙だけの影響を受けてこの政党が分断されるということが、この国の民主主義にとって良いと思っている仲間は誰もいないと感じた。
 政党は、国政のためだけにあるのではない。ともすれば、今、一軒一軒回っていても「民進党、なくなったんだろう」と簡単に言われるが、「なくなっていないんですよ」と。ほかの新興の野党の皆さんになくて私たちにあるものは地方組織であり、自治体議員であり、そしてここにみんなで集まっている、私たち地方に関わる若手の政治家の一人ひとりである。
 このネットワークを分断させないで、どのような形でこれからこの国の民主主義のために前進させていくことができるか。そうしたことをみんなで考える場をつくろうというのが、衆院選の後にいろいろなご意見の中であった。今回臨時大会という形で、今日この場を設けた。

大会決議事項

  1. 民進党の青年議員組織である全国ネットワークを維持・発展していくこと。
  2. ブロック青年委員会をこれまで一緒に活動してきた同志をつなげるハブとなるプラットホームとしていくこと。
  3. 人材発掘を目的に若手社会人や学生の積極的な勧誘を都道府県連の青年組織が積極的に行っていくこと。
  4. 統一自治体選などに向け、組織力を生かした相互支援、政策力強化に取り組み、青年候補の財政支援や支持母体との橋渡しなどを党本部に求めていくこと。

(民進プレス改題32号 2017年12月15日号3~6面より)

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