政権交代可能な2大勢力の一翼を担うために、党改革を進める民進党。原口一博、小林正夫両副代表が年頭にあたり、党改革への決意を語った。

真心と思いやりの心で明るく 温かい政党を

副代表 衆院議員 原口一博(はらぐち・かずひろ)

副代表 衆院議員 原口一博(はらぐち・かずひろ)

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年、私たちは政権交代を一気に狙い、希望の党との合流をするという決断をしましたが、申し訳ない結果となってしまいました。しかし、当初は約80人の民進党所属議員で解散総選挙を迎えることになりましたが、地方組織、党員・サポーターの皆さんのお力で、党は異なることとなりましたが、結果として120人を超える仲間を国会に戻していただきました。このことにまずはお礼を申し上げます。

 私たち民進党は、穏健保守から社民リベラルまでを包括する国民政党として、立憲主義の理念、民進党の綱領をしっかりと確認しながら、党のガバナンス改革を行い、横型ネットワークの地域主権改革型にしっかりと変わっていきます。

 地域主権改革についてですが、これまではまずナショナル政党があって、そこが地方のことを決めるということでした。しかしこれからの新しい民進党スタイルは、各地域の民進党を中心として立憲民主党や希望の党の仲間も含めた、あるいは自由党や社民党も含めた改革の起点となっていくものにしたいと思っています。現在中央では陳情政治が横行しています。政治を談合や補助金の不正などと無縁のものにするためには、税源や財源を地域に移譲して、地域のことは地域で決める、この地域主権改革が何よりも大事です。

 ガバナンス改革では、平場でお互いを批判するのではなく、総務会という意思決定機関を新たに作ることで、その中で決めたことは全員が実行に向けて団結していくという組織改革を進めていきたいと思います。

 いま私たちに求められていることは闘う姿勢です。何か事があると、小さな帆を立てて理屈を付けて逃げていくのではなく、高い理想と固い同志意識の中で、自らのチームを信じられるようにしなくてはなりません。今回衆院の無所属の会の議員は小選挙区だけで当選してきました。まさに鋼(はがね)の集団です。この鋼の集団を元にさらに拡大・結集を進めていきたいと思います。

 今年のキーワードは忠恕(ちゅうじょ)です。真心と思いやり。これまでの新自由主義、新保守主義の政治は暗くて冷たい政治です。私たち民進党は、「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の皆さんの声を代弁する明るく温かい政党です。大塚耕平代表を中心に、今年はさらにそれを進める新しい年にしたいと思っています。

 変わるということは、悪い方に変わるのではなく、民主党・民進党の原点である「市民が主役」に立ち返り、しがらみがない未来を創る政党になっていくことを皆さまにお約束し、新しい年がすばらしい年になるように、たくさんの祝福がありますようお祈り申し上げます。

民進党は党改革で生まれ変わる

副代表 参院議員 小林正夫(こばやし・まさお)

副代表 参院議員 小林正夫(こばやし・まさお)

 年頭にあたり皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

 国会は現実への対応! 経験した人の発想は現実に即しています。皆さまから寄せられる意見・提言が国政に挑む源です。国会審議の約8割は今あるルール(法律)の改正です。「何かおかしい」と感じたらルールが時代に合わなくなったということ。政治は生活と直結しています。今年も皆さまから意見や提言をよろしくお願い致します。

【民進党改革】

 今年も各地で中間選挙が行われ、来年4月に統一自治体選、7月に参院選があります。私たちの理念は、「自由、共生、未来への責任」。立ち位置は、「生活者、納税者、消費者、働く者」。国や自治体で理念や政策を反映した社会を創り、国民のための政治を行わなければなりません。

 昨年の総選挙で民進党は大きなダメージを受け、大塚耕平代表の下、「民進党は生まれ変わる!」との信念を持って党改革に取り組んでいます。昨年12月26日に開催された両院議員総会・全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議で、党改革に関する全党的議論を受けての執行部の考え方が了承され、これに沿って、2月4日の民進党2018年度定期大会を一つの節目とする取り組みを行っています。

 産みに苦しみは付き物です。今年は戌年、「犬も歩けば棒に当たる」ということわざがあり、解釈の一つに「やってみると思わぬ幸いにあうこと」とあります。歩みを進めなければ棒にも当たらず、何も変わりません。改革は苦難に遭遇するかもしれませんが、みんなの力で乗り越え、出来るだけ早い時期に、民進党を生まれ変わらせましょう!

【目指す政治】

 私たちは2大政党政治を実現し、その一翼を担える政党を目指しています。政治は国民の生命・財産を守り、安全で暮らせる社会を構築するために現実への対応をしなければなりません。国の安全保障や食料、エネルギーなど、国の根幹に関わる政策はもちろんのこと、諸政策についても国民の視点に立って論戦を進めてまいります。

 わが国の人口は30年後に現在の4分の3になると言われています。急速な人口減少や人工知能の活用等で社会が変化していきますが、どんな時代でも人と人とのつながりなくして社会は成り立ちません。議員一人ひとりが生活者や勤労者等と対話し、人を大事にする豊かな生活・文化先進国を目指します。

【命を守る】

 戌年は災害が多いと言われています。不幸にして災害が起こったときは、まずは命を守って下さい。家族を守って下さい。

 国力の源は労働にあり。突然仕事で災害に遭うほど悲しいことはありません。「安全は家族の願い、企業の礎」、労働災害撲滅! 無事故無災害を実現しましょう。

 今年も健康管理をしっかりして、元気で明るく頑張りましょう!


(民進プレス改題33号 2018年1月19日号8面より)

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